FILE NO 612 宮崎と周辺の植物
レモンエゴマ Perila frutescens (L..) Britton var. citriodora (Makino) Ohwi
レモン荏胡麻 シソ科
撮影日 2006.10.22
撮影場所 宮崎市

 岩手県以南〜四国、九州に自生する一年草で、ゴマとついてはいるが、シソとごくごく近い有用植物。
 エゴマは、ナタネ油(菜種油)が広まる江戸中期まで荏油(えの油)として広く栽培されていた植物で、それに良く似てレモンの香りがするからレモンエゴマというらしい。
 近づくと全草から香りが漂って、爽やかなレモンの香りとは思えないほど強く香るが、ただ千切って葉を揉んだ時の香りは確かにレモンを思わせる。 
画像1 道路肩の狭い傾斜地で花をつけた草丈50cmほどの数株。
画像2 小さな谷脇の狭い草地の小群生地。一斉に伸ばした花穂の長さ
    10〜20cm、正面の個体の草丈は花穂先まで1.5mほどもある。
撮影:(2009.10.3. 野尻町)
画像3 茎頂から立ち上がった花穂の脇に葉腋から出た花穂が鋭角に伸びて
       並んで見える。花の下には白い苞が目につくが、果実時には落ちて無い。
   撮影:(2009.10.3. 野尻町)
画像4 茎頂の花穂がまだ伸びきらない時期、下方から徐々に白い苞が開いて
     緑色の小さな蕾が見える。白い苞は高さ約2ミリ幅4ミリ強のハンガー形
  撮影:(2008.10.11. 宮崎市)
画像5 花は花穂の一方に偏って(画像15以降参照)疎らにつき花柄はごく短い。苞の色と形はレモンエゴマの特徴。 撮影:(2009.10.3. 野尻町) 画像6 花が済んで若い果実状態の果穂、垂直の茎に対して約30度の角度で伸びた果穂は左右ほぼ均整。 撮影:(2006.11.11. 宮崎市)
画像7 花はごく小さな淡紅色の唇形花で片面に揃ってつく。ガクを含めて長さ約4ミリ。
    花冠の先は5裂して直径約3ミリ。オシベ4個は花冠内にあって外からは見えない。
 撮影:(2006.10.22. 宮崎市)
画像8 花柄は長さ約2ミリで同長のガクは5裂して長軟毛がある。 撮影:(2006.10.22. 宮崎市) 画像9 ほぼ花冠と同じ長さのオシベと、先が2裂したメシベ柱頭。 撮影:(2009.10.3.野尻町)
画像10 葉は卵形で長いものでは基部から先端まで14cm、茎や葉柄は多くの場合紫色を帯びる。 
撮影:(2008.10.11. 宮崎市)
画像11 葉の下面は、仲間のシソと同じように濃い紫色を帯びて、腺点があるが、果期には色が抜ける。撮影:(2008.10.11. 宮崎市)
画像12 葉柄は長いものは6cmにもなり、紫色で軟毛がある。 撮影:(2008.10.11. 宮崎市) 画像13 茎は多くの場合紫色で方形、硬くて短い軟毛がある。 撮影:(2008.10.11. 宮崎市)
画像14 果実期には苞が取れてガクは倍以上にも成長して上唇の先端が明瞭に3裂する。
撮影:(2006.11.21. 諸塚村)
画像15 果実は4個の分果となって直径2ミリ弱のほぼ偏球形で茶褐色、網目がある。
撮影:(2006.11.11. 宮崎市)
画像16 初期の果穂。果実は左右に並んでいるように見える。 撮影:(2009.10.3. 野尻町) 画像17 上から見た時の果穂は果実4個が一定の角度で並ぶ。 撮影:(2009.10.3. 野尻町)
画像18 ほぼ左右に並んだ果実は花穂に同じ角度でついている。 撮影:(2009.10.3. 野尻町) 画像19 左右に並んだ果実反対側の果実も花穂に同じ角度でつく。 撮影:(2009.10.3. 野尻町)
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