FILE NO 150 宮崎と周辺の植物
レンリソウ Lathyrus quinquenervius (miq.) Litv.
連理草 マメ科
撮影日 2004.4.30
撮影場所 県内

 レンリソウのレンリは連理を意味するとされているが、連理は当然に、玄宗皇帝と楊貴妃を歌った白居易の長恨歌の一節「在天願作比翼鳥、在地願為連理枝」に由来するわけで、この花の何処にそんなイメージが湧いたのか、和名をつけた古人に聞いてみたい気がする。 本州〜九州の川岸など湿った草原等に生育するが、工作物などにより生育地が急激に減少している。
 当然にヒヨクソウ(ゴマノハグサ科)もあるが、残念ながら宮崎にはないようだ。
画像1 日当たりのよい草地、周囲の草丈と同じ約40cmほどに伸びて、
花を咲かせているが、大抵の場合群生している。
宮崎県では、絶滅危惧1B類に指定されている。
画像2 葉は偶数羽状複葉で、先は巻きひげとなって周囲の草等何にでもに巻きつく。
撮影:(2004.4.30 県内)
画像3 花は紫色の蝶形花で長さ2cmほど、ガクは先が5裂し下側2個は長い。
撮影:(2006.5.13 県内)
画像4 花は葉腋から伸びた長い柄の先に総状花序となって柄のある花を4〜8個つける。
撮影:(2004.4.30 県内)
画像5 ほぼ対生する小葉が3対ほどつく中軸の先は分枝しない巻きひげとなる。
撮影:(2004.4.30 県内)
画像6 茎は主軸の両側に狭い翼があるので、殆ど平べったく見える。撮影:(2004.4.30 県内) 画像7 托葉は大きな上部、小さな下部ともに先の尖った線形。撮影:(2004.4.30 県内)
画像8 互生する葉の小葉は披針状の線形で、3対ほどがほぼ対生するが、つき方が独特の形状で、単純に平開した対生にならない。
撮影:(2006.5.13 県内)
画像9 小葉は少しずれた対生。「根は別だが上部の枝は接着して1つになる」連理の枝になりたいという、対生への執念を感じる間隔のずれに見えてくる。 撮影:(2006.5.13 県内)
画像10 葉の下面脈上の5個の脈。葉は乾燥すると脈がよく見える。撮影:(2006.5.13 県内) 画像11 小葉は硬く広線形で先は細く尖るが、幅の変化はかなり大きい。 撮影:(2006.5.13 県内)    
画像12 まだ未熟な果実。長さ3cmほどの平べったい線形で、先の方が広くなる。
撮影:(2006.5.21 県内)
画像13 果実(まだ未熟な豆果)の先には、花柱の残がいが残ってのぎ状に突き出ている。
撮影:(2006.5.21 県内)
トップへ 科名リストへ