FILE NO 202 宮崎と周辺の植物
リョウブ Clethra barvinervis Sieb. et Zucc.
令法 リョウブ科
撮影日 2005.6.26
撮影場所 都農町

 1科1属のリョウブ類は世界に60種ほどあるが、日本にはリョウブ1種だけで、北海道〜九州までと朝鮮の済州島にまで広く自生しているという。
 和漢三才図会(寺島良安著、島田勇雄他2訳注、東洋文庫516、平凡社)に、山茶科、俗に利也宇布という、名義は不明。俗にいう料蒲のことであろうか。4月に若葉を摘み、食べる。或いは飯に混ぜたり、豆腐に和えたりして食べる、アジは甘くとある。
 和名の由来に諸説あるが、どれも記載するほどでない。
画像1 県内では低山地から高山まで広く自生し、開花時期も幅広い。 古歌の「畑つ守り」はこれ。
画像2 枝先にぎっしりと花穂をつけた8mほどの大木。
     上に真っ直ぐ伸びた白い蕾で独特の色模様になる。
撮影:(2007.7.22 西米良村 )
画像3 花はまだ蕾だが枝先の総状花序に数個が直立、高いものは15cmほどになる。
撮影:(2007.7.22 西米良村 )
画像4 枝が斜めに傾くことが多いため、開花した花序は横向きに見える。
撮影:(2007.6.24 木城町 )
画像5 総状花序。小花柄は長さ8ミリほど、5裂したガクは約3ミリ、ともに軟毛が多い。
撮影:(2007.6.24 木城町 )
画像6 差し渡し7ミリほどの花の花弁5個の先はやや窪む。10個のオシベの葯は深く2裂、メシベは1個。 撮影:(2005.8.7 諸塚村 )
画像7 花序軸には星状毛が密生し、互生する葉の葉柄には軟毛がある。
撮影:(2007.7.22 西米良村 )
画像8 葉の下面。、葉柄は長さ3cmほどで軟毛が多く、葉の側脈基部にも軟毛がでる。
撮影:(2007.6.24 木城町 )
画像9  互生する葉は横に伸びた枝に鹿角状にでて束生するように見える。 
撮影:(.2007.6.24 木城町)
画像10 葉下面脈上の白軟毛は段々減ってゆくが一部は最後まで残る。
撮影:(.2007.7.22 西米良村)
画像11 果実は刮ハで偏球形、先端に柱頭が5ミリほどの長さで残り
     長さ15cmほどの果序に、半分近くが一斉に上向きに揃う。
撮影:(2005.10.23 川南町 )
画像12 果実は毛が密生し、直径4ミリほどでガクに包まれる。  撮影:(2005.10.23 川南町) 画像13 果実は縦に4個に裂開して中の種子をだす。  撮影:(2006.8.14 諸塚村) 
画像14 樹皮は淡灰褐色で、若い時はごく普通の樹皮で特に特徴はない。
撮影:(2007.6.24 木城町)
画像15 木の年数が進むと、樹皮は薄片となって剥がれ落ち、その部分が平滑になる。
撮影:(2007.7.24 諸塚村)
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