FILE NO 529 宮崎と周辺の植物
サンショウ Zanthoxylum piperitum (L.) DC.
山椒 ミカン科
撮影日 2012.4.14
撮影場所 小林市

  北海道~種子島までと朝鮮南部地域に分布するそうで、中国のサンショウで蜀椒、花椒等と言われる唐山椒は別物だという。
 やや薄暗い林内等にも広く自生しており、宮崎でも成木の周辺に幼木を良く見かけるので繁殖力は強いと思われる。
  出雲風土記にも蜀椒(フキハジカミ)と出てくるほど古くから知られた有用樹で、健胃、駆虫、食用その他に幅広く利用されているが、古名のハジカミがサンショウになったのは、慶長年間に入ってきた本草綱目で辛い物に種類毎の名がついたからだろう。
画像1 杉山の作業道脇、伐採後の空地に生えた高さ3mほどの株 雌雄異株
画像2 全体が薄暗い林内でサンショウの赤い果実も目立たない。
撮影:(2011.8.28  小林市) 
画像3 陽当たりの良くない里山杉林の比較的明るい山道の脇、
   周囲の雑木よりは高く抜きん出ているサンショウだが。
撮影:(2011.8.28  l小林市) 
 
画像4 花序は長く伸びた大小の枝先で葉に囲まれるように立ち上がる。
撮影:(2012.4.13 小林市) 
画像5 (オバナ)ごく短い枝に互生した葉の間から目立たない花序が伸びる。
撮影:(2012.4.13 小林市)
画像6 (オバナ)オシベは4~8個と不定で差し渡し6ミリほどの大きさ。
撮影:(2012.4.13 小林市)
     
画像7 (メバナ)地味なオバナに比べてさらに地味で目立たないが、よく見ると角状の花柱がある。花序には短毛がある。 撮影:(2012.4.14  小林市)    画像8 (メバナ)近接画像。花被片7~8に囲まれて子房2個が離生、2~3ミリ長の花柱は並んで角状に見える。 撮影:(2012.4.14  小林市) 
 
 画像9 奇数羽状複葉の長さ最長で15cm、基部2cmほどが葉柄、
         小葉は5~9対で長さ2~4cmほどで基部の葉は小さく徐々に大。
撮影:(2011.8.28  小林市)
画像10 小葉の鋸歯は3~6対で少し上側に撥ね上がる。小葉の先端は浅く2裂している。
撮影:(2011.8.28  小林市)
画像11 透かして見ると脈先の鋸歯基部で腺点が黄色っぽく見える。葉両面脈上に短毛がある。
撮影:(2012.4.14 小林市) 
     
画像11 新枝は淡赤褐色、古い枝に出る白い皮目がなくてつやがある。新枝の棘も赤みを帯びる。
撮影:(2012.4.14 小林市)
  画像12 2年目以降の枝には楕円状の白い皮目が目立ち、古い幹では小さなこぶ状に隆起する。
撮影:(2012.4.14 小林市)  
     
画像13 果実は2個の分果がそのまま直径5ミリほどの球形に成長して赤熟する。
撮影:(2011.8.28  小林市)
  画像14 果実は完熟すると裂開し中から直径4ミリほどの瞳のような黒い種子を1個出す。
撮影:(2010.9.25  愛媛県)  
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