FILE NO 686 宮崎と周辺の植物
サツマシロギク Aster satsumensis Soejima
薩摩白菊 キク科
撮影日 2013.10.27
撮影場所 宮崎市

  サツマシロギクは九州南部鹿児島県~宮崎県と長崎県の一部に分布するとされる野菊の一種で、1993年新種発表された。
 宮崎県でも従来からシロヨメナと近縁のヤマシロギク(イナカギク)との分類については中間的要素の多い個体が多くて、見分けが困難なものの一つだった。
 この中間的形質を持つものをサツマシロギクとしたことで、素人目にもすっきりと分けられることになったが、結果として県内で見られるのは大半がこの種になってしまった。
画像1 日当たりのよい道脇傾斜地で斜上しながら花をつけた株
画像2 やや日陰地に群生し、茎の上部で分枝して枝先に花をつけた株。
撮影:(2013.10.27  宮崎市 )  
画像3 舌状花は白色。蕾から開花し始める時は淡紫色になることもおおい。
撮影:(2013.10.27  宮崎市 )
 
画像4 茎の中部以上で分けた枝の先で数個が花枝となって花をつける。
撮影:(2013.10.27  宮崎市 )  
  画像5 平開した頭花の大きさは差し渡し1.7cm~2.5cmほどと株でかなり変化する。
撮影:(2013.10.29  宮崎市 )  
 
画像6 舌状花のメシベ花柱と筒状花(長さは6ミリほど)。 撮影:(2013.10.28  宮崎市 )     画像7 舌状花の花冠は途中で直角に曲がって長さ約1cm。 撮影:(2013.10.28  宮崎市 )  
 
画像8 筒状花と舌状花冠を並べた。子房の長さ1.5ミリほど。 撮影:(2013.10.28  宮崎市 )     画像9 舌状花の花冠の先端は僅かに凹む。
撮影:(2013.10.28  宮崎市 )  
 
画像10 蕾から舌状花冠が伸びる時には淡紫色になることも珍しくはない。
撮影:(2013.10.27  宮崎市 ) 
  画像11 総苞は高させいぜい5ミリほどで毛が密生、総苞片は先の緑色部が起き上がる。
撮影:(2013.10.27  宮崎市 ) 
画像12 互生する葉は長さ3~12cmほどで基部の形ともに変化が多い。
       類似種と比べて葉の裏側に短い毛が多く長い毛が少ないという。
     撮影:(2013.10.29  宮崎市)
 
画像13 葉の上面の基部は独特の形にくびれて細くなることが多いが、茎上部につく葉の基部は単純に細丸。 撮影:(2013.10.29 宮崎市) 画像14 葉上面の拡大画像。全面に短毛が密生して指先で触るとざらざらした感触がある。
撮影:(2013.10.29 宮崎市)
 
画像15 葉の下面は葉脈が目立って隆起。基部の形は変化が多い。 撮影:(2013.10.29 宮崎市)   画像16 葉下面。脈上に毛が密生するが、特に主脈上に多い。撮影:(2013.10.29 宮崎市) 
 
画像17 茎上部の毛。短毛がびっしり生え、張り付いたようなものから立ち上がったものまで個体でかなり変化する。 撮影:(2013.10.29 宮崎市)   画像18 茎下部の毛。毛は下部になるほど取れて減少し、最下部辺りでは点状になる。
撮影:(2013.10.29 宮崎市)  
 
画像19 葉の上に置いた若い果実で未だ筒状花弁残がいが残っている。果実の長さ1.5ミリ、冠毛の長さ4ミリほど。撮影:(2013.10.30 宮崎市)      画像20 地下部。茎根際から新しい株が伸びつつある。伸びた白い根の先にも新株ができて増える。撮影:(2013.10.30 宮崎市)   
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