FILE NO 566 宮崎と周辺の植物
セイコノヨシ Phragmites karka (Retz.) Trin.
西湖の葭 イネ科
撮影日 2006.12.23
撮影場所 宮崎市

 豊葦原瑞穂の国に昔からあるこのヨシが、中国杭州の西湖にある葭にちなんでつけられた名前とはおかしな気がするが、牧野図鑑では花屋の雅称と記載されている。
 ヨシ属の仲間でよく似ているヨシやツルヨシも分布範囲はかなり違うが、多分昔は区別なくアシと言う名で詩歌に詠まれていたと思われる。
 蘆、葦、葭に違いがあるのか、読み方は「あし」が正しくて「よし」も間違いではないと解釈しているが、日本語独特の柔軟性を象徴する草である。
画像1 緩やかに流れる川の両岸で名のとおり背高く伸びて目立つ。  セイタカ(背高)ヨシともいう。
画像2 大きな群落を作って一斉に立ち上がり、高さ3.5mほどの壁状に
     なって穂を伸ばすので、対岸の風景も両岸を結ぶ橋も隠れてしまう。
撮影:(2006.12.17 宮崎市) 
画像3 葉は茎から斜め真っ直ぐ立って、葉先は基本的に垂れることが無い。
撮影:(2006.12.17 宮崎市)
画像4 円錐花序は大きく、この花序では高さ40cm、幅35cmほどもある。
撮影:(2006.12.17 宮崎市)
画像5 花序軸からは長さ20cmほどの複数の枝が輪生して賑やかな花序を作る。
撮影:(2006.12.16 宮崎市) 
画像6 花序の軸には稜があり、微細な下向きの毛があってざらつく。横枝の基部に白毛がある。
撮影:(2006.12.16 宮崎市)
画像7 花序枝先の小穂、基部に白毛のついた小花は風に乗って飛び始めている。
撮影:(2006.12.16 宮崎市)
画像8 小花の基部は長くなって白毛が密生し、護頴の先は芒のようになる。
撮影:(2006.12.16 宮崎市)
画像9 茎は太くて硬く竹によく似ているが、晩秋には鮮やかな赤色になるものが目立つ。
撮影:(2006.12.16 宮崎市) 
画像10 茎の中ほどから上にかけて葉と平行に分枝が出て葉を広げるのが特徴。 
撮影:(2006.12.16 宮崎市)
画像11 葉は、長さ50cmを超え、幅3.5cmほどで先は細く尖る。 撮影:(2006.12.16 宮崎市)  画像12 分枝の先端、斜上する葉の基部葉鞘に白毛が見える。 撮影:(2006.12.16 宮崎市)
画像13 葉鞘口部の葉舌にはごく短い毛が並ぶ。
撮影:(2006.12.16 宮崎市)
画像14 若い葉鞘の葉耳に長白毛が出る。
撮影:(2006.12.16 宮崎市)
画像15 葉上面に、凹みのある節が見られる葉ががかなりある。 撮影:(2006.12.16 宮崎市) 画像16 茎は竹に似て内部は中空、太さも2cm近くにまでなる。 撮影:(2006.12.23 宮崎市)
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