FILE NO 26 宮崎と周辺の植物
シコクフクジュソウ Adonis shikokuensis Nishikawa & Ko.Ito
四国福寿草 キンポウゲ科
撮影日 20002.2.3
撮影場所 県北部
葉、果実は3月31日撮影。 
雪の中の花は2008.3.5撮影
 
 フクジュソウは、最近になって分類が整理された。
 現在殆どの図鑑等では「フクジュソウ」として解説されているものを、北海道教育大学の西川先生が調査研究して4種類に分類されることを発表している。
 これはその中の「シコクフクジュソウ」で、宮崎にはもう1つ「ミチノクフクジュソウ」があったが、現在では野生状態での生育地は消失している。 
画像1 太陽の光を集めて金色に輝くまさに福寿草という字がぴったり。 4種の簡易検索は末尾参照
 画像2 追加(2009.2.1)ユキワリソウ(雪割草)の名もあるフクジュソウだが、
     花もそろそろ終わるこの季節の雪は宮崎では珍しい。(撮影:2008.3.5)
画像3 疎らに植えられたクヌギ林の早春2月の初め。 画像4 葉も開き、果実も大きくなって重みで傾いた株。 
画像5 まだ十分に開ききっていない花弁と萼。 画像6 花弁は14枚(普通10〜16枚)で、卵形〜倒卵形。
画像7 花弁には細い黒い筋が入る。開ききった花のオシベの向きは動き出しているために揃っていない。 画像8 開ききっていない花弁、オシベも向きが揃っている。
画像9 萼の長さは花弁とほぼ同じで卵形〜倒卵形。 画像10 花弁と同じような長さの5枚の萼が見える。
画像11 無毛の葉と傾いた果実。 画像12 毛がない葉の裏。
画像13 葉と果実。 画像14 果実(集果)は球形〜亜球形で痩果は35〜70個。
画像15 無毛の茎、葉柄の付け根で対生している小型の裂けた葉片。 画像16 茎の横断面は中空で、フクジュソウの中実とは違うので簡単に見分けられる。
(参考)2001年現在、北海道教育大学 西川恒彦教授の研究発表では、従来のフクジュソウは4種に分類され、相違点の簡易要約は概略以下のとおり。
 (表現は作者の理解範囲内で記したもの)

 1 1茎に花は1個 茎葉は対生
       ・・・キタミフクジュソウ
 1 1茎に花は1〜多数
  2  ガク片の長さは花弁の1/2〜2/3
       ・・・ミチノクフクジュソウ
  2 ガク片の長さは花弁と同じかやや短い
   3  葉の下面は殆ど無毛 花托に軟毛がある
       ・・・フクジュソウ
   3  葉の下面は無毛 花托は無毛
       ・・・シコクフクジュソウ
画像17 左はシコクフクジュソウの葉、果実、果托。右はミチノクフクジュソウの葉、果実、果托。右端は三角定規で長さの見当がつくようにした。  上記は、専門家の論文に表記された専門用語を素人作者の理解範囲で日本語で表現した。(間違いは作者に責任があります。2009.2.1 追記)
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