FILE NO 594 宮崎と周辺の植物
シモバシラ   Keiskea japonica Miq.
霜柱 シソ科
撮影日 2008.2.17
撮影場所 木城町

 関東以西〜九州に自生する日本の特産種で、その特徴から和名シモバシラだが、枯れたシモバシラの基部にできた霜柱は高させいぜい3cmほどで、形は少しずつ変化する。
 少し前までは舗装のない通学路の途中で見られた霜や霜柱を見ることも少なくなって、和名の説明も一言では難しくなってきた。
 霜柱ができる原理は、茎は枯れても地中の根はまだ生きており、吸い上げられた水分が茎の割れ目から浸み出して、氷点下の外気に触れて凍るらしい。
 同じシソ科の仲間でも同じように霜柱ができるものがあるという。
画像1 道脇広葉樹のやや傾斜した疎林内、点々と見える霜柱で葉は無くともシモバシラと分かる。根の元気さと茎の枯れ具合によるらしい。 樹林下で見られる多年草。
画像2 草丈は50〜70cm、殆どの場合立ち上がった茎は斜めに伸びて、
 対生する葉の葉腋からほぼ直角に天に向けて花序を伸ばす
撮影:(2007.10.10 木城町 )
画像3 茎は4角形で硬く毛は疎ら。上部で多少枝を出すこともある。撮影:(2007.10.10 木城町) 画像4 枯れて裂けた茎の周囲を取り巻く霜柱。氷柱に泥はない。撮影:(2008.2.17 木城町)
画像5 高さ10cmほど立ちあがった総状花序は、一方に片寄って花をつける。
撮影:(2007.10.1 木城町)
画像6 白い花冠は長さ7ミリほど、上側が浅裂、下側3裂の唇形花で内部に白短毛がある。
撮影:(2007.10.1 木城町)
画像7 オシベは花冠の約2倍長、メシベは先が2裂してオシベとほぼ同長。 オシベは長短2個づつある。 撮影:(2007.10.10木城町) 画像8 開花後期の花冠、冷え込のせいか花冠の一部に氷塊が見える。
撮影:(200710.10 木城町)
画像9 葉は長楕円形、長さ15cmほどで約1cmの葉柄がある。 撮影:(2007.10.1木城町) 画像10 葉の下面、脈が浮き出てよく見える。
先は細く尖る。 撮影:(2007.10.1木城町)
画像11 下面全体に腺点が、中央脈に毛がある。 鋸歯は尖る。 撮影:(2007.10.1 木城町) 画像12 茎は角の丸い方形で葉柄とともにごく短い毛がある。 撮影:(2007.10.10 木城町)
画像13 深く5裂したガクは果期に大きくなって底に1果が成熟する。撮影:(2007.11.11 木城町) 画像14 ガクの上唇を取り除くと、成熟した分果が1個見える。 撮影:(2007.11.11 木城町)
画像15 分果は直径2ミリほどの球形〜やや楕円形で濃褐色。  撮影:(2007.11.11 木城町) 画像16 裂けた茎の内部に溜まった霜柱(右)と横に成長した霜柱。 撮影:(2007.2.4 木城町)
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