FILE NO 439 宮崎と周辺の植物
ソバナ Adenophara remotiflora (Sieb. et Zucc.) Miq.
岨菜 キキョウ科
撮影日 2004.8.15
撮影場所 県北部

 宮崎では県北部の限られた山地に自生する多年草。
 同じツリガネニンジン属ではあるが、平地の道路わきなどにも生えて見慣れたサイヨウシャジンが鐘形をしているのに対して、このソバナは花冠の先が広がった漏斗状の鐘形をしている。
 岨菜の意味は図鑑等にいくつか載っているが、春先に山菜にするようなイメージは、宮崎では浮かばない。
画像1 尾根筋の照葉樹が茂る狭い僅かな平坦地にパラパラと生えているが、茎が細いので大きく傾いて殆ど斜めなって花をつけている。
画像2 林床で僅かに木漏れ日があたるようなところで、高さ50cm〜1.5mほどになり、まばらな枝を出してひっそりと清楚な花を咲かせる。
(撮影:2003.8.23)
画像3 花は枝の先でまばらに円錐状になってつき、短い柄の先に垂れ下がって咲く。
花は長さ2〜3cm。(撮影:2004.8.15)
画像4 萼裂片は披針形で全縁、長さは1cmに満たない。花柱は少し先が反り返った花冠に隠れるほどの長さ。少し丸く膨れた子房は萼筒に合着している。 (撮影:2004.8.7) 画像5 花冠は先が5裂してそれぞれ先端から、基部まで線がある。オシベは5、メシベ1、花柱の基部は筒形の花盤に取り巻かれる。
(撮影:2004.8.7)
画像6 葉は卵形または披針形で基部はややハート形に凹んで縁には粗い鋸歯があり互生、長さは5〜10cmほど。葉柄は茎の下部では長いが上部では段々短くなる。 (撮影:2004.8.7) 画像7 茎は無毛で小さな稜がある。
(撮影:2004.8.7)
画像8 全体の形。(撮影:2003.8.23) 画像9 花が済んで萼をつけたまま膨らんでいる子房は、成長して刮ハとなる。 (撮影:2002.9.15)
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