FILE NO 477 宮崎と周辺の植物
ススキ Miscanthus sinensis Anderss.
イネ科
撮影日 2012.9.27
撮影場所 小林市

 北海道から琉球までの日本全土、千島南部、台湾、朝鮮~中国大陸~インドシナ、マレー半島、フイリピンまで広く分布しているという多年草で、日本では良く知られた植物だったが、最近は知らない人が増えてきたような気もする。
 古くから日常生活の中に深く関わって来たが、最近では実利的にも鑑賞的にも触れる機会が殆ど無くなって、日常生活の中で話題に上がることもなくなってしまった。
 日本、また日本人の原風景を構成する大きな要素だったが。
画像1 伐採された杉山の一部空地をいち早く占拠して繁茂したススキ よく似たオギの画像は16,17で
 画像2 花序は一方に傾いて出る散房花序で長さ28cm程になる。
撮影:(2012.9.30  宮崎市) 
 
 画像3 花期の花序は細長く伸びた総に小さな両生小花が下がるが、
      遠くから見る限り花期が終わった花序との見分けはつかない。
撮影:(2012.9.27 小林市)  
画像4 小花穎基部から出た紫黒色の柱頭と花糸先の黄褐色の小さな葯は直ぐに落ちて消える。
撮影:(2012.10.1 宮崎市) 
画像5 細い花糸からぶら下がった葯は長さ2ミリ強、花糸は風に揺れながら葯を支持する。
撮影:(2012.10.1 宮崎市) 
 画像6 ススキの穂は中軸に長さ25cm程の細い総10~25本が
        散房状につくが、中軸は短く穂全体の長さもも30cmほど。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
     
画像7 果序軸の枝(総)には多くの小穂がつくが、個々の小穂は長い柄の小穂と短い柄の小穂が1対となっている。 撮影:(2012.10.1 宮崎市)   画像8 柄の長い小穂。基部の毛の長さ約5ミリ、小穂の長さ約長さ3.5ミリ、小穂先端の長い芒の長さ約8ミリ。 撮影:(2012.10.1 宮崎市)
   
画像9 堅い線形の葉は大きな株では長さ60cm、幅2cm程にもなって、
   葉身の基部から中部にかけては中央脈が白くなって目立つ。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
     
画像10 若い 葉は元気よく斜上するが、途中で弓なりに垂れたり折れているものも多い。
撮影:(2012.9.30 宮崎市)
  画像11 葉の上面。堅く白い中央脈は丸くへこんでいる。縁の鋸歯は細かいが鋭い。
撮影:(2012.9.30  宮崎市)
     
 画像12 葉の下面は淡緑色。細い縦の脈が多く、中央脈が太い骨状に膨らんでいる。
撮影:(2012.9.30 宮崎市) 
  画像13 下面の細い縦脈と縁の鋸歯。油断すると指が切れるほどに鋭く、テキリガヤの名がある。
撮影:(2012.9.30 宮崎市)  
     
 画像14 葉身基部の葉舌。粗雑な膜状で高さ1.5ミリほどになり、縁の上部に短毛がある。
撮影:(2012.10.1 宮崎市)  
   画像15 桿は下半部では竹状に直立して堅く、上半部でまとまって葉を展開する。
撮影:(2012.10.1 宮崎市)  
     
 画像16 (参考)オギの花穂。晩秋の川岸で白い丸っこい穂が特に目立つオギに株。
撮影:(2007.12.9 宮崎市)  
   画像17 (参考)オギの小穂。小穂基部の毛が長くて光り、小穂先端の長い芒が無いことがススキとの相違点。 撮影:(2010.12.9 宮崎市)  
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