FILE NO 626 宮崎と周辺の植物
スズシロソウ Arabis flagellosa Miq.
すずしろそう アブラナ科
撮影日 2009.3.14
撮影場所 高千穂町

  近畿地方以西、鹿児島を除く九州まで見られる多年草で、宮崎では県北部の山地に限って自生し、小さな谷わきの湿った地面や道脇の傾斜地などに群生し広がっている。
  学名の「flagellosa」が(走出枝を出す)を意味するように、根際から長い走出枝を伸ばすのが特徴。
  似たようなこの仲間の花の中で、特にスズシロ(ダイコン)の名をもらった理由は素人には不明だが、谷そばで見る花はいかにも清浄に見えてスズシロソウの名に相応しい。 
画像1 水の滴る崖地の岩場の僅かに溜まった土に根を張ってロゼット状に葉を広げた株。茎は倒れながらも白い花をつけている。
画像2 やや見上げた角度で撮った画像。密ではないが多くのランナー(走出枝)が
    交錯して岩上を覆っている。花は殆ど倒れた花茎に咲いて下を向いている。
 撮影:(2009.3.14 高千穂町)
画像3 株はロゼット状に広がって大小変化する葉を出しながら茎の基部から
  2〜3の長い匍匐枝(走出枝)を伸ばして小さな互生葉をつける。
撮影:(2009.3.14 高千穂町 )
画像4 花は茎の上部に総状花序について4弁花が下向く。 撮影:(2009.3.14 高千穂町) 画像5 ガク片4は長さ1.5cmほどの花弁の半分以下5ミリほど。 撮影:(2009.3.14 高千穂町 )
画像6 花弁4は十字型で、内部にオシベ、メシベが隠れている。 撮影:(2009.3.14 高千穂町) 画像7 花の内部。若いオシベ6。メシベ1はさじ型の花弁より短い。 撮影:(2009.3.14 高千穂町)
画像8 さじ型の根出葉の上面は星状毛でざらざらし、縁には荒い鋸歯がある。
撮影:(2009.3.14 高千穂町)
画像9 茎の上部につく茎葉の下面。主脈以外の脈は殆ど見えなくて星状毛がある。
撮影:(2009.3.14 高千穂町)
画像10 茎下部から出る葉の葉柄には短軟毛が見られる。 撮影:(2009.3.14 高千穂町) 画像11 茎は葉と同様に星状毛があってさわるとざらざらする。  撮影:(2009.3.14 高千穂町)
画像12 株は基部から葉柄の長い葉を四方に伸ばして広がる。 撮影:(2009.3.14 高千穂町) 画像13 ランナー(走出枝)は25cmほどにも伸びて地を這う。  撮影:(2009.3.14 高千穂町)
画像14 (若い果実)果実は長角果で45度の角度で開出するが、やや左右気味に出るように見える。
撮影:(2009.3.14 高千穂町)
画像15 若い長角果だが成熟すると果柄部が約2cm、先の果実部が2cmほどになる。毛がある。
撮影:(2009.3.14 高千穂町)
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