FILE NO 220 宮崎と周辺の植物
タブノキ machilus thunbergii Sieb. et Zucc.
椨の樹 クスノキ科
撮影日 2012.7.14
撮影場所 宮崎市

 青森県以南琉球までの日本全土、台湾、南朝鮮〜中国南部、フィリピン辺りまで分布するという常緑性高木で、暖帯林の照葉樹を構成する主要樹の1つで、海岸林に特に多い。
 タブの語源は諸説あるがどれも説得力が今一でよく分からない。また椨の字は国字のようで、中国でいうクスノキは樟で、タブノキは楠と書くのでさらにややこしくなり、混乱回避のために字を作ったのではないかと思いたくなる。
 センコタブと呼ぶのは、線香を作る時の糊剤にしたから。
画像1  横に伸びた枝の赤い果序に落ち残って疎らについた果実 花は両性花で地味
 画像2 枝先に集まった葉の間から展開する黄褐色の新葉鱗片に、
     保護されるような感じでその中から勢いよく伸びだした花序。
 撮影:(2011.3.14 宮崎市) 
画像3 横の枝張りが均等に出て全体丸みのある照葉樹らしい樹で、
     高さ10mは優に超えそう。風雨に強く枝も簡単には折れない。
 撮影:(2011.11.29 宮崎市) 
 
画像4 花序はある程度伸びきってはいるがまだ蕾もある頃、
     新葉が下方の黄褐色鱗片の中から伸び出している。
 撮影:(2011.3.14 宮崎市) 
画像5 花は黄緑色で小さく地味だが、ピンク色の花序軸の方が遠くから目立つ。
撮影:(2011.3.14 宮崎市) 
画像6 花被は6深裂して大きさ差し渡し約9ミリ、オシベ9と仮オシベ3がある。
撮影:(2011.3.14 宮崎市) 
画像7 互生して出る葉は枝先に集まってついて堅く、垂れることはない。
撮影:(2011.11.29 宮崎市) 
画像8 (葉の上面) 長さ8〜13cmほどの変化のある長楕円形で革質、照葉樹らしい光沢。 
撮影:(2012.7.14 宮崎市) 
画像9 葉先は急に細まるが先端部は丸く尖る。無毛で透視性は良好。アオガシは尖る。
撮影:(2012.7.14 宮崎市) 
画像10 (葉の下面) やや白みを帯びて主脈の突出が目立つ。葉柄は長さ3cmほど。
撮影:(2012.7.14 宮崎市) 
画像11 葉下面も無毛で艶があって脈は細かい部分もよく見えて美しい。鋸歯はない。
撮影:(2012.7.14 宮崎市) 
     
画像12 展開したばかりの新葉は葉柄ともに鮮やかな赤さで美しい。
撮影:(2007.4.8 日南市)
  画像13 新葉時期の樹形を遠望した画像、全体が赤くなって良く目立つ。
撮影:(2012.4.6 宮崎市 )
     
画像14 新しい枝は艶のある緑色だが、徐々に皮目が茶褐色に拡大して目立つようになる。
撮影:(2011.11.29) 宮崎市
  画像15 樹皮は淡褐色で小さな皮目が散らばるが、大きな凹凸はなく平滑で柔らかい感じがする。撮影:(2012.7.14) 宮崎市 
     
画像16 果実は赤みが残ったままの柄先に少数残るが大半が落ちて赤い果序軸が目立つ。
撮影:(2012.7.14 宮崎市)  
  画像17 果実は直径1cmほどの偏球形で8月に黒紫色に熟す。花被片6はそのまま残る。
撮影:(2012.7.14 宮崎市)  
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