FILE NO 436 宮崎と周辺の植物
ツクシクサボタン Clematis stans Sieb. et Zucc. var austrojaponensis (Ohwi) Ohwi.
筑紫草牡丹 キンポウゲ科
撮影日 2006.8.14
撮影場所 県北部

  本州にあるクサボタンの変種で、四国、九州に分布している雌雄異株の多年草。
  クサボタン同様に茎下部が木化し、冬でも枯れない。
  葉は確かに牡丹に似ているが、草のようでもあり、木のような性質もある独特の植物で、蔓になるセンニンソウなどとは無縁のように見えるが、果実を見るとセンニンソウ属であることが良く分る。
  宮崎では北部の石灰岩地帯の山地で見られるが、自生地は少ない。
 
画像1 硬くて丈夫な茎にしっかりした葉、尾根筋の低木に混じって陽光を確保し、大きな集団を作っている。
画像2 基部は見えないがほぼ全形。高さ70cmほどで、葉や茎の様子からは
     低木のようにも見えるが多年生草本。撮影:(2006.8.14 県北部山地)
画像3 茎の先や葉腋に短い白毛の密生した集散花序を伸ばし、下向きの花をつける。 撮影:(2005.8.7 県北部山地) 画像4 花序。多くの小花柄を出すが、花がつかないものも多い。撮影:(2003.8.23 県北部山地)
画像5 花は細い鐘状で長さ2cmほど、淡紫色のガク片4個は基部が筒になり、先端は反り返ってカールする。
撮影:(2004.8.15 県北部山地)
画像6 雄花。ガク片の一部を取り除いた画像。
落ちて枝にかかっっているのは退化したメシベと思われる。撮影:(2005.8.7 県北部山地)
画像7 雄花。淡紫色のオシベの花糸とその先の葯。花糸(約7ミリ)は
  葯(約3ミリ)の2倍以上長いのがツクシクサボタンの特徴。
撮影:(2004.8.15 県北部山地)
画像8 対生する葉は、長い柄のある3出複葉で硬くて丈夫、触るとざらざらする
撮影:(2004.8.15 県北部山地)
画像9 小葉には大まかな鋸歯があって先が3裂し、表面は脈が凹んで皺状になる。
撮影:(2005.8.7 県北部山地)
画像10 比較的若い葉の上面、側脈の凹みが目だつ。幅は普通6〜7cm。 撮影:(2006.8.14 県北部山地) 画像11 葉の下面、脈が網状に浮き出て葉柄ともに毛がある。撮影:(2006.8.14 県北部山地)
画像12 葉腋基部、葉柄、花柄ともに白い短毛が密生する。撮影:(2006.8.14 県北部山地) 画像13 茎は縦の溝があるが、四角形となり、白毛がある。撮影:(2006.8.14 県北部山地)
画像14 果実(痩果)は集合果で、先端から伸びる2cmほどになる長い花柱が目だつ。
撮影:(2005.10.16 県北部山地)
画像15 痩果は長さ3ミリほどの倒卵形、熟すと花柱上部の白毛が開いて目だつ。
撮影:(2005.10.16 県北部山地)
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