FILE NO 203 宮崎と周辺の植物
ツルコウジ Ardisia pusilla DC.
蔓柑子 ヤブコウジ科
撮影日 2009.12.26
撮影場所 県中部

 
千葉県〜琉球、台湾〜中国、フイリピンに分布し、北海道の一部〜九州に分布するというヤブコウジよりは暖かい地域に広がっている。
 宮崎でも至る所で見られ、ヤブコウジより多く見かける。
 ヤブコウジが万葉の昔から知られているのに対して、ツルコウジはこのような説明にもヤブコウジとの比較が必要なほど、その存在が知られてない。
 赤い実の美しさはヤブコウジに遜色ないのに、この取り扱われ方の違いは何だろうか。
画像1 陽光の差し込む林床に広がり、15cmほど立ち上がった蔓先。
画像2 学名の「pusilla」は細小とか弱小を意味するというので、多分地表を
  這っている小さい植物を表現したと素人解釈しているが、殆ど地際
  から撮影した高さ15cmほど立ち上がって果実をつけた蔓の一部。
 撮影:(2009.12.26 県中部)
画像3 葉はかなり汚れているが葉腋から花序を伸ばして花を咲かせた蔓。
撮影:(2008.7.20 県中部)
画像4 花序は鱗片葉の脇から伸びて長さ約3cmで、花を2〜4個つける。大きさ9ミリほどの花冠は深く5裂している。撮影:(2009.7.4 県中部 画像5 オシベ5個は花筒基部を取り巻き、花糸はごく短くて先の尖った葯が、突き出た花柱を囲んでいる。 撮影:(2009.7.20 県中部)
画像6 花柄全体の軟毛。小花柄付け根にも小さな鱗片葉がある。 撮影:(2009.7.4 県中部) 画像7 披針形のガク片の軟毛と花冠裂片にもある淡褐色の腺点。 撮影:(2009.7.4 県中部)
画像8 葉は卵形で光沢のない両面には荒い長毛があって長さ3cmほど、葉縁は歯牙状の鋸歯になる。 撮影:(2009.12.26 県中部) 画像9 葉は地表を這ったつるの途中や枝先に2〜4個の葉が輪生状に出る。葉柄も含めて全体に長毛が多い。 撮影:(2009.12.26 県中部)
画像10 葉の下面も白っぽい毛が密生するが葉柄との境は判る。 撮影:(2009.12.26 県中部) 画像11 蔓から伸びた枝先と長さ5ミリほどの葉柄の毛は淡褐色。 撮影:(2007.1.2 県中部)
画像12 果実は、リンゴ状の球形で大きさ6〜8ミリほど。 撮影:(2005.1.2 県中部) 画像13 果実は1〜4個ほどが熟して赤くなり葉の間に見え隠れする。 撮影:(2007.1.2 県中部)
画像14 残ったガク片、末端の小果柄とも果実と同様に赤くなる。 撮影:(2007.1.2 県中部) 画像15 種子は直径3ミリほどの球形で果実に1個入っている。 撮影:(2009.12.26 県中部)
画像16 地表を這う蔓は分枝した小蔓から根を伸ばして広がる。 撮影:(2009.12.26 県中部) 画像17 (参考)ヤブコウジの葉と果実。果実の大きさも殆ど同じ。 撮影:(2009.12.29 県中部)
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