FILE NO 604 宮崎と周辺の植物
トキワガキ Diospyros morrisiana Hance
常盤柿 カキノキ科
撮影日 2008.7.6
撮影場所 川南町

 文字どおり落葉しないカキノキで、トキワマメガキともいい伊豆半島以西にあるといわれるが暖地に多く、台湾、中国南部まで分布するという。
 宮崎で見られるカキノキ、ヤマガキ、マメガキ、リュウキュウマメガキは皆落葉性で葉も柔らかいので、革質の葉を持つトキワガキとはそれだけでも見分けられる。
 熊本では、マメガキ等と区別せずヤマガキと呼んで柿渋を採る樹として利用していたという。(球磨の植物民俗誌 乙益正隆著 地球社 1978年)  
画像1 細い林道脇傾斜地、高さ3mほどの樹で手が届く位置に花があり、すぐ近くに6〜7mの親木らしい樹、若い樹数本が数えられた。 雌雄異株の常緑性小高木で、果実の時期に初めて目立つ。
画像2 新枝(淡緑色)の葉腋から淡黄白色をした壺状の花冠が下向きにつく。
撮影:(2008.7.6 川南町)
画像3 樹形。日当たりの良い林道すぐ下の杉の木の間に伸びた樹。
    横枝も適度に出て均整の取れた樹形で高さ5mほどはある。.
撮影:(2008.7.6 川南町)
画像4 花は小さく4裂したガクも含めて、長さ約1cmで、花冠の先は4裂して反り返る。
撮影:(2008.7.6 川南町)
画像5 オバナ。花冠の一部がきれいに切れている花がいくつもある。中にオシベ16本がある。
撮影:(2008.7.6 川南町)
画像6 葉は互生し革質全縁でやや光沢があり、基部は楔形で長さ5ミリほどの葉柄に流れる。
撮影:(2008.1.27 綾町)
画像7 葉は両面ともに無毛、先は少し突き出て鈍く尖る。葉の下面は明るい淡緑色。
撮影:(2006.1.3 西都市)
画像8 枝の様子。葉の大きさはかなり変化するが、大きいものは12cm、
     数対ある側脈は、隣接する側脈をつなぐ細脈との接点で少し曲がる。
撮影:(2006.1.3 西都市)
画像9 2年枝は少し赤みがついた灰色になり、皮目が目立つ。 撮影:(2006.1.3 西都市) 画像10 古い幹は黒味を帯びて、小さな鱗片状になって剥がれる。 撮影:(2008.1.27 綾町)
画像11 果実は葉腋にぎっしりとつくが小さくて葉の陰で目立たない。
撮影:(2008.1.27 綾町)
画像12 果実は大きさ直径2cmほどの球形で、柿色に熟す。  撮影:(2008.1.27 綾町) 画像13 熟すとだんだん黒くなるが、この段階で完熟している。 撮影:(2006.1.3 西都市)
画像14 画像13の果実の中身。果肉は甘みはあるが渋味が強く食べれない。
     種子は長さ1.2cmほどの扁平の柿の種形楕円形で、1果に5〜6個。
撮影:((2006.1.3 西都市)
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