FILE NO 357 宮崎と周辺の植物
ワチガイソウ Pseudostellaria heterantha (Takeda) Ohwi
輪違草 ナデシコ科
撮影日 2004.5.2
撮影場所 五ヶ瀬町

 県内では高い山の登山道の脇などで見られるが、足元に注意しなければ目につかない。
 この草丈が僅か15cmほどの花だが、いざ、この和名の根拠を調べようとすると、人間との関係に想像もつかない深い経緯があって、あらためて一木一草の重さを思い知った。
 名前のことについてはページの終わりに記載した。
花の大きさにしては目立つオシベの葯は、花弁の模様みたいに見える。
白い5花弁に映る10個の濃い紫色の葯。 萼は倒披針形で先は尖る。
茎は高さ8〜15cm、下部の葉は倒披針形で先は尖り、上部の葉は倒披針形から卵形に近づく。 茎は1列に縮れた毛がある。
  名前のワチガイソウの意味については、多くの図鑑等にほぼ同じ根拠から出たと思われる説明が載っている。
  しかし私にはどれも説明不足に思えて、成る程と納得できるほど丁寧な説明を探していたが、僅か持っている本の中で、地人書館発行の「図解植物観察事典」の説明にある「昔、山草会の席で和名不明のため、「○草」と書いたのを、誰言うとなく大小の輪から輪違い草と言い出したことから。」という説明には納得した。

  多分、今も昔も愛好家達の世界では:名前はわからないけれど珍しい物なので、皆に自慢したいとの思いで、「○草」と名札をつけて出品したことが発端:と理解し、納得したのだが。
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