FILE NO 533 宮崎と周辺の植物
ヤブミョウガ Pollia japonica Thunb.
藪茗荷 ツユクサ科
撮影日 2005.9.3
撮影場所 野尻町

 直射日光の注さない樹林の中などで、草藪の間からひょろ長く伸びだして特徴のある花や果実をつける。
 ミョウガとはつくがミョウガはショウガ科で、こちらはツユクサ科なので全く関係はない。
 生えている場所や茎葉の様子から、どちらかといえばショウガ科のハナミョウガと間違いやすいが、花も果実も色と形が全く違うので慣れるとすぐに判る。
 関東以西、沖縄、台湾、中国本土まで分布するようだ。
画像1 高いものでは草丈1mほどになる多年草で、段状に群がった果実は小さなぶどうを思わせる明るい藍色で目に鮮やか。
画像2 互生する深緑色の葉は、茎の中ほどに集まって放射状に広がり、中心から30cmにもなる花序を伸ばす。撮影:(2002.7.23 高原町) 画像3 花は段状になって輪生する形で次々と咲くが、1日で萎む。横にはもうガクをつけたままの未熟の果実が見える。 撮影:(2004.7.11 野尻町)
画像4 右に両性花、左に雄性花が見える。両性花ではオシベより長いめしべが見え、基部の子房(上位)が良くわかる。花の直径は1cm弱
撮影:(2002.7.23 高原町)
画像5 画像4では花弁が6個あるように見えるが、外側円形の3個はガク片で、少し大きい花弁は倒卵形でともに上品な透明感がある。
オシベは6個。撮影:(2004.7.11 野尻町)
画像6 花序の全景。薄暗い藪の中、3段に花をつけた花序は周囲の藪よりは抜き出て、白い花は見えやすい。 撮影:(2004.7.11 野尻町) 画像7 果序の全景。この時期、株の周囲は草藪が伸びて果実は見えにくい。(撮影場所は画像6の藪) 撮影:(2005.9.5 野尻町)
画像8 この株ではまだ花が咲いているが、もう色づいた果実が見られるように、花から果実への変化は早い。撮影:(2005.9.5 野尻町)  画像9 果実は直径5ミリほどで楕円状の球形になる。果実の基部の薄皮は、枯れ残ったガク片の残骸。撮影:(2005.9.5 野尻町)
画像10 葉は狭長楕円形で基部は鞘状になり、長さは30cm近い。茎の短毛は目に見えるが、葉上面の毛は指で触るとザラザラを感じる程度。 撮影:(2003.7.17 高原町) 画像11 葉の形状。葉の上面は確かにざらざらするが、画像では表現できないほどのもので、図鑑等では「ざらつく」と表現されている。
撮影:(2004.7.11 野尻町)
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