FILE NO 443 宮崎と周辺の植物
ヤマビワ Meliosma rigida Sieb. et Zucc.
山枇杷 アワブキ科
撮影日 2012.5.29
撮影場所 綾町

  静岡県以西、四国、九州~沖縄、台湾、中国大陸の照葉樹林に自生するという常緑の高木で、宮崎でも広葉樹林に普通。
 高みにある大きな枝に花や果実がつくので、花等の撮影は難しいが、低位置の枝に咲いた花に出会ったので撮影できた。
 特段の用途もないが、伊勢神宮では、使用する火はヒノキの板にヤマビワの心棒を摩擦させて起こした清浄な火(忌火)を使うそうで、外宮では権禰宜が沐浴斎戒して毎朝夕の御神饌を料理するというが、材の堅さが摩擦発火に適しているのだろうか。
画像1 枝も葉も花も大ぶりで豪快、葉のj鋸歯もまたいかにも豪快 和名は葉がビワの葉に似ているから
画像2 目の高さに展開した果実は、枝先に集まった葉の上に伸びている。
撮影:(2010.11.3  綾町) 
画像3 高さ7~8mはありそうな樹。枝は規則性に欠ける出方をするが、
    全体としては均整がとれた樹形で、枝先に多くの果実が見える。
撮影:(2010.11.3  綾町) 
画像4 花は差し渡し4ミリ程度と小さく花弁5個の内3個が見えて、2個はごく小さく殆ど目立たない。
撮影:(2012.5.29  綾町)
画像5 オシベ5個のうち2個が完全オシベ、仮オシベ3個は鱗片状になって花柱下部を包んでいる。ガクの毛が見える。撮影:(2012.5.29  綾町)
 
 画像6 花は枝先に長さ25cmほどの円錐花序が伸びて咲く。
    花序の大小の花枝には赤褐色の綿毛が密生する
撮影:(2006.6.9  国富町)
画像7 狭い倒披針形の葉は長さ20cm以上にもなり革質、縁は波打って上側へ反る。
撮影:(2010.11.3  綾町))
画像8 下面は14~15対にもなる側脈が平行に隆起し、葉は上面側へ反るため幅が狭く見える。
撮影:(2010.11.3  綾町) 
 
画像9 互生する葉は枝先に集まって混み合う。大ぶりの鋸歯は葉身の
     上部側で疎に出るが、その数は目視で数えられるほどしかない。
撮影:(2010.11.3 綾町)   
     
画像10 葉の基部は長さ2~4cmほどの葉柄に流れてつく。主脈は赤褐色の綿毛に覆われる。
撮影:(2010.11.3  綾町)
  画像11 葉の上面には毛が殆どなく、主脈以外はの脈は浅い溝状に少しへこむ。鋸歯先端まで脈が通る。撮影:(2010.11.3  綾町)  
     
画像12 葉の下面全体に赤褐色の毛が密生する。脈は細かい脈まで隆起してよく見える。
撮影:(2010.11.3  綾町)   
  画像13 枝先の葉序。互生する葉が密に集まって対生状に見える。若枝の毛は明るい赤褐色で鮮やか。 撮影:(2010.11.3  綾町)   
     
画像14 旧枝表面は細い縦筋のあるごつごつとした感じで、ごく淡い灰褐色色、葉痕が目立つ。
撮影:(2012.5.29  綾町)   
  画像15 樹皮は淡い灰青色で小皮目が目立つ。、見かけは柔らかそうだが軽くて堅いという。
撮影:(2010.11.3  綾町)   
 
 画像16 果実は晩秋に黒塾するが、これは未だ熟していない。
         果実はナンテンの果実に似た付き方で、高さ25cmほど。
撮影:(2010.11.3  綾町) 
     
画像17 枝先に伸びた若い果序。果実は早い時期から少しずつ落ち欠けて減ってゆく。
撮影:(2010.7.20  国富町)   
  画像18 果実は大きさ6ミリほどの球形で周囲を浅い溝状のくびれが1周している。
撮影:(2010.11.3  綾町)  
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