FILE NO 232 宮崎と周辺の植物
ヤマボウシ Benthamidia japonica (Sieb. et Zucc.)Hara
山法師 ミズキ科
撮影日 2005.5.28
撮影場所 県北部山地

 ヤマボウシの仲間はアジア、北アメリカと中央アメリカの山地に分布しているそうだが、このヤマボウシは日本から琉球、朝鮮半島などに分布している。
 派手な花のアメリカヤマボウシはハナミズキ(花水木)の名で、街路樹や公園に植えられて有名だが、このヤマボウシの花の清新さはもっと評価されて良いような気がする。
  白という色は、すぐに汚れ、傷みが目立つという側面があり、この花を見れば白の美しさを保つ難しさが良く判る。
画像1 横に張り出した枝に咲いた花。落葉高木で、5月頃、葉の緑に対比するように白い花(総苞)が群がって咲くが、木の下からは見えない。
画像2 枝先から7〜8cmにもなる花柄を伸ばして、花弁のように見える4個の白い総苞片の上に、球状の頭状花序をつける。 画像3 頭状花序は、直径1cmほどの集合花からなっているが、白い総苞片は傷みが早く、すでに少し黄ばみができている。
画像4 頭状花序は黄緑色をした3.5ミリほどの小さな花が20〜30個集まっている。
花は花弁4、おしべ4、めしべ1からなる。
撮影:(2005.5.29 県中部山地)
画像5 全体の樹形。生育環境としては良い地味の肥えた山中の平坦地で、花を咲かせている高さ約4mほどの木。
撮影:(2005.5.15 県中部山地)
画像6 葉は枝先に対生、縁は波状によれて、小枝は赤褐色を呈する。
撮影:(2005.5.15 県中部山地)
画像7 花柄は1対の側枝とともに、短枝の先から伸びて花をつける。
撮影:(2005.5.15 県中部山地)
画像8 葉は、長さがせいぜい9cmほどの楕円形〜卵形で先は尖る。側脈は普通4個で、大きく湾曲して葉先に向かう。
撮影:(2005.5.15 県中部山地)
画像9 隆起する葉の下面脈上には細長い黒褐色の伏毛が疎らに生え、脈腋には褐色の毛が目立つ。
撮影:(2005.5.15 県中部山地)
画像10 秋9月、県北部1600mの山頂。紅葉し始めた葉に混じって赤く熟した果実。
撮影:(2001.9.23県北部山地)
画像11 花の後、子房が合着して集合果となり、赤く熟す。果実は甘くて美味しいが、時期を逸するとスカスカした味になる。
撮影:(2001.9.23県北部山地)
画像12 集合果は、大仏さまの髪の毛(螺髪)を連想させるような気がするが、「地蔵頭」、「地蔵樫」という方言があると記載した本もある。
撮影:(2001.9.23県北部山地)
画像13 食べごろの集合果、美味しいがねっとり感のある甘みは数個で遠慮する気になる。
撮影:(2005.8.28 県北部山地)
画像14 果実を引っ張ると大抵の場合、果柄がついてくるので、棒についた飴を食べるような楽しさがある。撮影:(2005.8.28 県北部山地)
画像15 若い枝は褐色で皮目が目立つが、幹はまだら模様に樹皮が剥げる。
撮影:(2005.5.15 県中部山地)
画像16 不鮮明な画像だが、画像5よりはミズキ科らしい樹形が判るので、敢て掲載した。
撮影:(2005.5.15 県中部山地)
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