FILE NO 149 宮崎と周辺の植物
ヤマフジ Wisteria brachybotrys Sieb.et Zucc.
山藤 マメ科
撮影日 2006.4.15
撮影場所 都農町

 宮崎の山野で見かけるのはこのヤマフジが殆どで、自生のフジは県内では滅多に見られない。街中の公園等の植栽はフジに限られている。
 ヤマフジは兵庫県以西に自生するらしいので、山野でフジとヤマフジが見られるのは、関西あたりから九州中北部に住む人が大半で、この時期まことに羨ましい気がする。
 昔から王朝貴族の歌に詠まれ、語られてきたフジがこのヤマフジでないことは、描かれたフジの花が細長く垂れていることでも良くわかる。
画像1 農村地帯の藪、この時期ありふれたずんぐりした丸っこい花房を垂らしたヤマフジの風景。
画像2 長させいぜい20cmほどの総状花序についた蝶型花。
撮影:(2006.4.15 都農町)
画像3 旗弁は大きく、2cmほどの円形。
撮影:(2006.4.15 都農町)
画像4 毛のあるガクも花冠も紫色(フジ色)。撮影:(2006.4.15 都農町)
画像5 翼弁を取り除いて見たオシベは2体、上に離れて1個、下に9個がまとまっている。
撮影:(2005.4.23 北方町)
画像6 上方に直角に曲がったメシベとオシベ。
撮影:(2005.4.23 北方町)
画像7 葉は4〜6対。(これに対しフジは5〜9対ある) 撮影:(2005.4.23 北方町) 画像8 開いたばかりの葉。両面に短毛が密生する。 撮影:(2004.5.2 五ヶ瀬町)
画像9 若い葉の下面。葉柄、脈上に細毛が目だち、成葉になっても残る。
撮影:(2006.4.15 東郷町)
画像10 (参考)フジの若い葉の下面。葉柄、脈上には毛が殆ど見られない。
撮影:(2006.4.15 宮崎市)
画像11 つるは右巻き。(つるが根元から上を見上げて巻き上がってゆく方向で考えた場合)。撮影:(2005.2.6 西米良村) 画像12 果実は豆果、扁平な倒披針形で、幅約2cm、長さは20cm以上にもなる。
撮影:(2005.8.28 西米良村)
画像13 豆果の表面は短毛が密生して、この場合、中に10個の種子があった。
撮影:(2005.8.28 西米良村)
画像14 時期になると、豆果は大きな音とともに捩れて裂開し、直径1.2cmほどの黒紫色の種子を飛ばす。 撮影:(2006.1.14 西米良村)
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