FILE NO 467 宮崎と周辺の植物
sen
ヤマグワ Morus bombycis Koidz.
山桑 クワ
撮影日 2011.5.27
撮影場所 綾町

 
日本全土、樺太~中国、ヒマラヤ~インドに分布するという雌雄異株(稀に同種)の落葉性の低木で、県内にもごく普通にある樹。
 キイチゴと違って口一杯に頬張った記憶が無いのはヤマグワが子供の手が届かない高みにあったからでもない。
 童謡の赤とんぼに「山の畑の桑の実を小籠に摘んだは」とあるが、畑の桑は真桑で、山桑とはちょっと違う。
 桑の実は食べると舌が黒くなって親に叱られ、嘘発見樹を実感した昔が懐かしい。
画像1 不規則に広がった横枝の葉陰で赤っぽい果実は未熟。
画像2 (雌雄異株)雄株の新しい枝の葉腋から垂れ下がったオバナ。
撮影:(2007.4.29
 西米良村)
画像3 樹形は基部から枝を分けて不整に枝を伸ばし、地上に傘を広げる
     ように横枝を大きく広げて葉を茂らせる。この株は高さ約8mほど。
撮影:(2011.5.31
 宮崎市)
画像4 雄花序。長さ約1cmの柄に下がった花序は長さ1.4cmほど。
撮影:(2011.4.20
 綾町))
画像5 オバナは長さ2ミリほどのオシベが斜開して、先端の葯は丸っこく見える。
撮影:(2007.4.29
 西米良村)
画像6 (参考)マグワの雌花序。短くて6~7ミリほど白い柱頭が目立つ。 ヤマグワでは柱頭下部の花柱部が長い。
撮影:(2010.4.6
 宮崎市)
画像7 (参考)マグワの雌花。花は花柱は短くて見えず、先が2裂した白い柱頭が見える。ヤマグワでは花柱が見える。
撮影:(2010.4.6
 宮崎市)
画像8 葉は形、大きさの変化が大きいが先端の尖り方には特徴がある。
   5cmほどから20cm近いものまで変化する葉は通常の卵形から
     切れ込みの具合はいろいろと変化する。撮影:(2011.5.31
 宮崎市)
画像9 葉は互生で基本的には卵形の変化形。基部から太い3本の脈が伸びる。
撮影:(2011.5.27
 宮崎市)
画像10 葉は薄い洋紙質で上面は微細な突起物が散生してざらつく。
撮影:(2011.5.27
 宮崎市) 
画像11 葉の下面は緑白色で脈が浮き出てよく見える。 撮影:(2011.5.27  宮崎市)  画像12 葉の下面拡大。脈上に短毛があり触るとざらつく。 撮影:(2011.5.31  宮崎市) 
画像13 葉の形はさまざまに変化するが、特に幼木の葉は極端に違っている。
撮影:(2011.5.31
 宮崎市) 
画像14 若い茎の切断面を見ると白色の髄状部が見える。表皮はすぐに千切れない程度に丈夫。撮影:(2011.5.27  宮崎市) 
画像15 小枝には縦長の小さな皮目が散在する。 撮影:(2011.5.27  宮崎市)  画像16 樹幹は無数の小さな皮目が突出している。 撮影:(2011.5.27  宮崎市) 
画像17 果実は初めの白~赤~黒紫色になって熟す。撮影:(2002.5.26 椎葉村)  画像18 集合果は長さ1.1cmほどで花柱の残骸が目立つ。撮影:(2011.5.27  綾町) 
画像19 (マグワの果実)集合果は長さ2.2cmほどで花柱の残骸は短くて目立たない。撮影:(2011.6.1  宮崎市)  画像20 果実比較。(左)マグワ、(右)ヤマグワ。大きさと刺状花柱残骸の有無で一目瞭然。撮影:(2011.6.1  宮崎市) 
画像20 (参考) マグワ(真桑)の葉。葉先の尾状部の尖り方が
           ヤマグワより短い。 撮影:(2011.6.1
 宮崎市)
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