FILE NO 456 宮崎と周辺の植物
ヤマホトトギス Tricyrtis macroposd Miq.
山杜鵑草 ユリ科
撮影日 2013.7.13
撮影場所 宮崎市

  北海道の西南部から本州、四国、九州と朝鮮、中国にも分布しているそうだが、宮崎ではよく似ているヤマジノホトトギスよりもう少し山地よりという感じで、目にする機会はそれほど多くない。
 ホトトギスの仲間を6種見ることが出来る宮崎県で5個目のホトトギスの紹介になるが、あと一つ残ったタマガワホトトギスの紹介が出来るかどうか正直判らないので、花の画像2枚のみページ末に掲載しておくことにした。
 花被片が窪んだ手の平状態になるなるのが一番の特徴。
画像1 高さ20cm強の株、茎頂の花の一つはもう果実になっている
   
画像2 花被片の斑点模様の付き方には変化が多く、これは比較的全体に分散しているタイプ。
撮影:(2013.7.13  宮崎市) 
  画像3 こちらは未だ完全に反り返らない段階の花被片だが、斑点模様が少ないタイプ。
撮影:(2002.9.15  諸塚村) 
 画像4 完全に反り返った花被片の下半部は隙間無く臙脂色の斑点で
      占められているタイプ。正面の幅広いのが外花被片で、右に少し
       反り上がっているのが内花被片。  撮影:(2008.7.12  高千穂町)
 
画像5 真上から見た花。3裂した裂片の先が2裂し腺毛のあるメシベ柱頭、柱頭に重なった3個と内花被片に平行して伸びた3個の淡黄色のオシベは6個。横に伸びた柱頭の長さは約1cm。
撮影:(2013.7.13  宮崎市) 
  画像6 花糸の下半部は花柱を囲んで太い柱状になり、斑点が出るものもあるが変化が大きい。長さ2cmの花糸は途中で反り返って横に1cmほど広がる。撮影:(2008.7.12  高千穂町) 
画像7 外花被片の斑点は様々な小丸点の組み合わせで出来ていて色、形、密度など変化が多い。
撮影:(2013.7.13  宮崎市)
画像8 蕾で見ると花被片の下部にある蜜を貯めるこぶ状の膨らみがよく見える。花被片には短毛が密生する。撮影:(2013.7.13 宮崎市) 
 
画像9 互生する葉は長楕円形で縁は目立って波打ち先端は細く尖る。基部は茎を浅く抱いている。 撮影:(2013.7.13  宮崎市) 画像10 葉の上面は短毛があって手で触ると感じられる。縁の波状変化周辺にも毛がある。
撮影:(2013.7.13 宮崎市)
 
画像11 葉の下面。始めは脈上にもごく短い毛が散生するが殆ど目立たない。
撮影:(2013.7.13 宮崎市)  
  画像12 葉の下面拡大。主脈が隆起するが他側脈等は目立たない。
撮影:(2013.7.13 宮崎市)  
 
画像13 茎と花柄の毛。下向きの白い短毛がある。撮影:(2006.9.21 諸塚村)   画像14 花柄下部の茎の毛。背後の葉面には短毛が見えている。 撮影:(2013.7.13 宮崎市)  
 
画像15 花被片が落ちたばかりの若い果実。先端に花柱3の名残が残る。 撮影:(2013.7.13 宮崎市)   画像16 果実は長さ3cm強、熟すと胞間裂開して種子を出す。撮影:(2006.10.21 諸塚村)  
     
画像17 (参考)山地岩場のタマガワホトトギス。高さは約20cmほどで、生育環境としては劣悪。
撮影:(2006.10.21 延岡市) 
  画像18 (参考)タマガワホトトギスの花。伸びた花茎がツツジ類の葉に隠れてしまって葉も見えにくい。撮影:(2006.10.21 延岡市) 
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