FILE NO 450 宮崎と周辺の植物
sen
ヤマジオウ Lamium humile (Miq.) Maxim.
山地黄 シソ
撮影日 2007.7.24
撮影場所 県北山地

 
北神奈川県箱根以西の太平洋側、四国・九州の山地林内で、種小名の「humile」が低いを意味するように高くてもせいぜい10cmほど、葉が地面に張り付いたように見える見栄えのしない多年草。
 宮崎では山地の広葉樹等の林床にパラパラとまとまって自生しているが、傾斜した地表が崩落して裸地となったような場所等に生えているのを見かけることが多い。
 和名は漢方の「地黄」に葉が似るからだそうだが、成分に似たところは無さそうだ。
画像1 落葉樹の林床に5~6cm立ち上がり地味な花をつけた株。
画像2 崩落傾斜地にパラパラと群生しロゼット状に葉を広げた株。
撮影:(2011.7.22
 県北山地)
画像3 根から掘った株の全形。淡緑色の地上茎の長さ約3cm、
     白色の地下部12cm。地下茎の所々から糸状の根を伸ばす。
撮影:(2011.8.4
 県北山地)
画像4   花は茎先端に1~数個つくが、早期から目立つのは先が鋭く5裂したガク。
  右側の丸いピンク色は蕾。葉は地上部に2~3対出るが、目立つのは
    先端で寸が詰まって十字形に広がって見える2対で、葉柄は殆ど無い。
 撮影:(2004.8.7
 県北山地))
画像5 花は高さ1.8cmほどの上下2唇で下唇は3裂して淡紅色を帯びる。外面と花喉部に毛がある。 撮影:(2004.8.7  県北山地) 画像6 オシベ4個は花冠上唇内部に隠れるように立ち上がる。5裂したガクには毛が密生する。 撮影:(2007.7.24  県北山地)
画像7 葉は長さ7cmほどの倒卵形で上面の脈は凹んで全体に短毛が密生する。
撮影:(2005.8.7
 県北山地)
画像8 葉には数えられるほどの鋸歯があるが、鋸歯は独特の丸みがあり特徴と言える。
撮影:(2011.8.4
 県北山地)
画像9 葉の下面は白っぽくて脈が浮き出る。丸い鋸歯、独特の基部の形が特徴。
撮影:(2011.8.5
 県北山地)
画像10 葉の下面脈上にも短毛があり、隆起した細脈はセル状に葉身を区分している。
撮影:(2011.8.4
 県北山地) 
画像14 果実は4分果でガクの内部に留まって外から見えにくい。画像はガクを一部破って露出させた。撮影:(2007.9.20  県北山地)  画像15 果実は3稜がある楕円形で長さ2ミリ強、ガク内でゆっくりと熟すが、散布時期は分からない。撮影:(2009.10.24  県北山地) 
sen
トップへ 科名リストへ