FILE NO 569 宮崎と周辺の植物
ユズリハ Daphniphyllum macropodum Miq.
譲葉 ユズリハ科
撮影日 2007.1.15
撮影場所 西都市

 新しい葉が上向きに出た後、古い葉(まだ緑色ではあるが一目で分るように下向きに揃った)が落ちることから、新旧交代、新しい年を迎える縁起を込めて飾られる正月の しめ飾り、鏡餅の飾り等に使う葉としての用途しか思い浮かばないが、「おでき」などにもに薬効のある生薬名「交譲木」としての利用もあるらしい。
 万葉集にもユヅルハで2首(由豆流波、弓弦葉)があるというから、昔からこの葉の特徴は良く知られていたようだ。  
画像1 県内では低地から山地まで普通にある木で、果実に目が行く
ことはあまり無いが、良く見ると高級ブドウに似ている気もしてくる。
雌雄異株で、大きいものは高さ10m近くにもなる。
画像2 オバナ。前年枝の葉腋から高さ15cm近い花序を総状に伸ばして、1cmほどの
  柄の先に目立たない花をつける。この時期の葉柄の赤は特に鮮やかになる。
撮影:(2005.4.29 高原町)
画像3 枝先の上部が新葉で葉は上向き、花序のついた下部が古い葉で垂れ下がって遠くからでも分る。 撮影:(2005.4.29 高原町) 画像4 主幹はしっかりと上に伸びるが分枝も四方に広がってバランスがとれ、、幹は皮目が立つ。
撮影:(2007.1.15 西都市 )
画像5 オバナ。ガクも花弁もないオシベが8個前後手の平状に開き、離生した花糸の葯が目立つ。
撮影:(2005.4.29 高原町)
画像6 果実は長さ1cm弱のラグビーボール状で、熟すと黒紫色になり表面に白粉を吹く。
撮影:(2007.11.5 西都市) 
画像7 樹木全景。樹形は均整がとれ、赤い葉柄が目立って美しく、公園等に植えられる。
撮影:(2006.2.25 高原町)
画像8 山林を伐採した後などに植林したように群生する光景が良く見られる。
撮影:(2006.2.25 高原町)
画像9 枝の先に集まる葉は赤みを帯びた葉柄が目に付いて遠くからでも分る。  
撮影:(2003.7.12 高原町)
画像10 時に葉柄が赤くならないものがあり、アオジク(青軸)ユズリハと記載した図鑑もある。
撮影:(2003.7.12 高原町)
画像11 葉柄の赤さは、新葉が出る時期になると冬芽も含めて1段と鮮やかになる。 
撮影:(2006.2.25 高原町)
画像12 葉身は革質で光沢があり無毛、長楕円形で長さは16cmほどになり鋸歯は無い。
撮影:(2007.1.15 西都市 )
画像13 葉身基部はくさび形に細くなって赤い葉柄につながる。 撮影:(2007.1.15 西都市) 画像14 葉の下面は青白色で大まかな網状脈が見える。 撮影:(2007.1.15 西都市)
画像15 長さ4〜5cmの葉柄は表側は赤いが裏側は赤くならない。 撮影:(2007.1.15 西都市) 画像16 葉をかきとった後にできる葉痕は倒卵形で、維管束痕が3個見える。
撮影:(2007.1.15 西都市)
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