FILE NO 535 宮崎と周辺の植物
ザイフリボク Amelanchier asiatica (Sieb. et zucc.) Endl ex Walp.
采振木 バラ科
撮影日 2005.4.23
撮影場所 諸塚村

 ザイフリは采振りで、昔の戦場で大将が使った采配から来ているらしい。またシデザクラ(四手桜)とも言われるが、いずれも細長い白色の花弁の様子を表現しているようだ。
 県内では北部でたまに見かける程度で数は少ない。
 属名の「Amelanchier 」はフランス南部サボア地方でのヨーロッパザイフリボクの呼び名からきているそうで、花は鑑賞用に適し、果実は食べられ、堅い材は細工物にと広く利用されてきた。
画像1 標高1000mほどの林道脇、日当たりの良い道下斜面に生えた高さ5mほどの木、花は白いが遠くからでは意外と分りにくい。 
画像2 横に伸びた本年枝の短枝の先に、上向きの白い花が咲く。
       若葉は全体に綿毛が多く、白みを帯びて半分折りたたまれている。
画像3 花序は枝先に全体が丸まったような感じで散房状の総状花序となって10個内外の花をつける。 撮影:(2005.4.23 諸塚村) 画像4 花序軸には軟毛が密生、披針形のガク片5は完全に反り返る、赤い苞は白い花弁と対比して目だつ 。撮影:(005.4.23 諸塚村)
画像5 花弁は白色狭楕円状の線形で5個、長さ1.5cmほどで、先は鈍頭。
撮影:(2005.4.23 諸塚村)
画像6 オシベは長さ約3ミリで外に広がって20個、中心のメシベの花柱5個は下部は合着。
撮影:(2005.4.23 諸塚村)
画像7 若葉。倒卵形で先は尖り基部は浅いハート型か円形、上面の綿毛は後に落ちて無毛となる 。
撮影:(2005.4.23 諸塚村)
画像8 綿毛がとれて上面無毛の洋紙質状になった葉をつけた短枝。
撮影:(2005.9.25 諸塚村)
画像9 葉は、縁に小さな鋸歯がある倒卵形で、長さ5〜6cmほど。撮影:(2005.9.25 諸塚村) 画像10 葉の下面は後まで綿毛が残る。
撮影:(2005.9.25 諸塚村)
画像11 果実は、直径8ミリほどで、殆ど球形。紫黒色に熟すがまだ食べたことはない。
撮影:(2005.9.25 諸塚村)
画像12 果実は梨状花で、頂端にガク裂片の残がいが残る。右に紫黒色に熟した果実が見える。
撮影:(2005.9.25 諸塚村)
画像13 長枝の葉は互生するが、短枝の葉は(画像8)束生する。 撮影:(2005.9.25 諸塚村) 画像14 樹幹は、灰褐色で浅いすじが入る。
撮影:(2005.9.25 諸塚村)
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