FILE NO 459 宮崎と周辺の植物
ハマエンドウ Lathyrus iaponicus Willd. subsp. japonicus
浜豌豆 マメ科
撮影日 2012.3.22
撮影場所 宮崎市

  北海道~琉球、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ等の北半球と南米チリに分布するという多年草で、海岸の砂地等に生えて、宮崎でも太平洋に面した砂地や礫地等で普通に見られる。
 エンドウとついているが、食用になるエンドウ属のエンドウと違って、莢や豆は食用不適とされるレンリソウ属に含まれている。
 花言葉は「人とは違う個性を好きになって」だそうで、厳しい生育環境下に優しい花をつけることとも何か頷けるものがある。
 干した葉は疥癬のかゆみに、生葉は切り傷に効くという。
画像1 海近く遊歩道脇の小藪にひっそりと咲いた花、茎長約40cm。
画像2 直射日光の砂浜で草丈に不相応な大きな花をつけた株。
撮影:(2007.4.8  串間市) 
画像3 (蝶形花は)赤紫色~青紫色に変化する正面の大きな旗弁に、
    基部から上方に濃紫色の線が入り先端近くで網目をつくる。
撮影:(2012.3.22 宮崎市) 
画像4 花は数個が総状花序について、5裂したガク裂片は長さ不等。 
撮影:(2007.4.8  串間市) 
     
画像5 側面から見た蝶形花。ガク筒基部から舟弁(竜骨弁)先端まで長さ2.7cm。
撮影:(2012.3.22  宮崎市)
画像6 花冠を構成する器官のうちの旗弁を取り除き翼弁と舟弁だけがが残った。
撮影:(2012.3.22  宮崎市)
     
画像7 花冠を構成する器官のうち翼弁だけ取り除いて旗弁と舟弁(竜骨弁)だけが見える。
撮影:(2012.3.22  宮崎市) 
  画像8 旗弁、翼弁、舟弁(竜骨弁)を全て取り除いたのでオシベ、メシベがよく見える。
撮影:(2012.3.22  宮崎市) 
 
 画像9 花の構成器官。上から旗弁(直角に立ち上がった紫色部の
    高さ1.7cm)、左右の翼弁(爪部以外の幅広の部分の長さ
   1.5cmほど)、右下の舟弁(竜骨弁)の爪部以外の幅広部
      の長さ1.2cmほど。中央は受粉部 撮影:(2012.3.23  宮崎市)
画像10 葉は偶数羽状複葉で小葉は6~12個、基部に葉状の托葉がある。
撮影:(2007.4.8  串間市)
画像11 小葉は楕円状で無柄、長さ3.5cmほどでやや厚みがあって脈は見えにくい。
撮影:(2012.3.22 宮崎市) 
     
画像12 葉の下面やや白っぽい。濃緑色の細い脈が不規則な網目状をつくる。 茎には緩い稜が出る。撮影:(2012.3.22 宮崎市)   画像13 托葉は小葉よりやや小さく左右同形で先は尖り基部は矛形に広がって茎を抱いている。
撮影:(2012.3.22 宮崎市)  
     
画像14 葉の先端には巻きひげが伸びて周囲の草等に絡むが、これで立ち上がることはないようだ。
撮影:(2007.4.8 串間市)  
  画像15 若い果実。未熟な莢果で長さ5cmほど、中には5~6個の種子が入る。全体無毛。
撮影:(2011.4.28 宮崎市)  
     
画像16 茎は地上部20cm、砂地の下10cmほどを横に這った地下部は長さ70cmほどもあった。
撮影:(2012.3.22 宮崎市)  
  画像17 地下を走る茎の先にある小規模な根には長さ3ミリ弱の根粒菌が数個ついていた。
撮影:(2012.3.22 宮崎市)  
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