FILE NO 407 宮崎と周辺の植物
ハマナタマメ Canavalia lineata (Thumb.) DC.
浜鉈豆 マメ科
撮影日 2004.6.26
撮影場所 宮崎市青島

 ハマナタマメは関東以西の海岸に生えるつる性の多年草で、熱い砂の上や照りつける真夏の太陽をものともせずに大振りな葉を広げて花を咲かせる。
 日南海岸では海浜に下りなくても、海沿いの国道で車から道脇山手側斜面でこのピンク色の花が見える。
 和名は福神漬に使うナタマメに似ていて浜に生えるからだが、こちらの豆果は見た目と違って食用にはならない。 
画像1 海岸の砂浜だけでなく海沿いの林縁等でも夏の暑い日、たくましくはびこった大きな葉の間から薄いピンク色の花が目につく。 
画像2 砂浜が切れたところでハマゴウ、ハマユウに混じって蔓を広げ花をつけている。 画像3 マメ科の花は普通では上にある旗弁が、このハマナタマメでは上下が反対になって、旗弁が下に舟弁が上になって咲いている。
画像4 花序は総状になって、長さ2〜3cmほどの淡紅紫色の蝶形花が緑の大きな葉の間に咲く。 画像5 花序が下向きに成長する特徴があるため花が下向きに咲くので、団扇のような旗弁が下になった変わった花となる。
画像6 萼は先が5裂、上側の2裂片と下側の3裂片に分れるが上側裂片は合着する。 画像7 葉は羽状に3裂、小葉は少し黄色味を帯びた革質の円形〜広倒卵形で縦、横10cmほど。
画像8 果実は種小名にある「lineata」のとおりで背側の縫合線に沿って2本の隆起した線がある。
長さ10cmほど、厚み2.5cmほどの長楕円形。
(撮影:2004.10.23 宮崎市青島)  
画像9 果実の中には2〜5個ほどの楕円形をした長さ1.5cm、幅1cmほどのきれいな褐色の種子が入っているが、側面にあるへそが長いのが特徴。
(撮影:2004.10.24 宮崎市青島 )
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