FILE NO 725 宮崎と周辺の植物
ハマナツメ Paliurus ramosissimus (Lour.) Poiret
浜棗 クロウメモドキ科
 
撮影日 2018.8.19
撮影場所 延岡市
  東海地方以西の沿岸域、沖縄、台湾、中国~」インドシナ辺りまで分布する落葉低木で、宮崎県では延岡市~串間市までの海浜疎林内に自生するが全体に数は多くない。
  基部から枝分かれすることが多く主幹らしき幹の傍で横に這う太枝が目立つことも多く、樹形ははっきりとした形にならないことが多い。
 和名は葉がナツメに似ていて浜に生えるからでハマナツメ属に属し、夏に芽が出るナツメ属のナツメとはかなり違う。種小名「ramosissimus」は分枝が多いことを意味する。
画像1 ぎっしりと果実をつけた大きな分枝が立ち上がった全形画像
 画像2 若い未熟な果実がぎっしりと生って重みで垂れ下がった枝。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
 
画像3 枝先の葉腋についた集散花序、花はごく小さくて目立たない。
撮影:(2018.8.19 延岡市) 
画像4 花序はせいぜい数個の花からなる。画像中央部に果実がある。
 撮影:(2018.8.19 延岡市) 
 
画像5 花は小さな五角形で淡緑白色、開花初期の柱頭周辺は蜜腺から溢れた蜜で黄色い。
 撮影:(2018.8.19 延岡市) 
  
画像6 開花初期の花。花弁5個とオシベ5個が立ち上がっている。ガクは水平に開いている。
撮影:(2018.8.19 延岡市) 
画像7 開花初期の花を真上から見た画像、花弁の脇にオシベがある。大きさはガク片の先端を結んで差し渡し4ミリほど。 撮影:(2018.8.19 延岡市)
 
画像8 開花中期。三角状のガク片5個、ガク片の間から反り返りつつある白い花弁5個と花弁に包まれたようなオシベリ5個。 撮影:(2018.8.19 延岡市)   画像9 開花終期。花弁とオシベは完全に反り返ってガク片の間から下に垂れている。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
 
画像10 メシベの周囲に軟毛が密生した変形花。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
  画像11 蕾。花柄とガク片外側に軟毛がある。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
画像12 枝は不規則に出て鋭いトゲが多く手や袖に絡まって取り扱いにくい。
 撮影:(2018.8.19 延岡市)
画像13 小枝は長く伸び、葉柄部で少し角度がつくので独特の形になる。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
画像14 葉柄の基部には托葉が変化した一対の硬くて鋭いトゲがある。
       葉は長さ5~6cmの卵円形で三脈が目立つ。葉柄は長さ約6ミリ。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
 
画像15 葉の上面。三脈は凹んで透視性が高く側脈や細脈がはっきりと見える。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
  画像16 葉の下面。脈は三本ともはっきりと隆起する。葉縁には浅い小さな鋸歯がある。 
撮影:(2018.8.19 延岡市)
 
画像17 小枝や中枝は灰褐色で棘が多くて触れないほど。下部の太い幹は灰褐色になりトゲもなくなる。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
  画像18 枝のトゲ。トゲは葉柄の上方向(葉身側)に一つ、逆方向の下方向(枝側)に1つ伸びる。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
 
 画像19 標準的な形ではないが、独立した樹の全形画像で、主幹らしきものははっきりしない。
撮影:(2018.6.24 延岡市)
  画像20 トゲが取れて平滑な感じがする幹、色は枝よりはやや濃くなって淡灰色になる。
撮影:(2018.6.24 延岡市)
  画像21 未熟な果実(核果)。倒円錐形の茶碗型形状はそのまま褐色に熟す。
       果実は差し渡し1.5cmほど、厚さ5ミリほどの大きさでガクが目立つ。
     果実の上部は三浅裂した広い翼となり、その縁には歯牙がある。
撮影:(2018.8.19 延岡市)
 
画像22 (参考:ナツメの葉と花) 確かに葉の形状は似ているし、花も良く似ている。
撮影:(2005.6.17 宮崎市)
 
 画像22 (参考:ナツメの熟した果実) 果実の形は全く違う。生食できる。
撮影:(2017.10.5 宮崎市)
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