FILE NO 693 宮崎と周辺の植物
ハマセンダン Evodia meliifolia (Hance) Benth.
浜栴檀 ミカン科
撮影日 2014.9.2
撮影場所 綾町

  三重県以西~四国、九州、琉球、台湾、中国大陸南部に
分布するという雌雄異株の落葉高木で、宮崎では沿海近くの常緑林内に生えるがあまり多くはない。画像3のように森の中でとても手が届かない高木になるので、花や果実を近くで見る機会は少ない。和名は浜近くに生えるセンダンのような葉の樹という意味で、種小名「meliifolia」も「センダン科の葉」ということらしい。
 葉はセンダンのようだが全体の感じはハゼノキカラスザンショウに似ており、見上げた葉の大きさ・形や鋸歯の具合から区別できる。
画像1 高枝切りバサミで切り取った枝の咲き始めたばかりのオバナ
画像2 高さ7mほどの樹の葉の間に見え隠れしている未熟果。
 撮影:(2010.10.28  小林市)
 画像3 高い木々の間で周囲の木よりも高く伸びてケヤキ状に枝を分けた木。
撮影:(2014.9.2  綾町)
 
画像4 ようやく咲き始めた集散花序。花序の大きさは差し渡し14cmほど。
撮影:(2014.9.2 綾町)
画像5 (オバナ)花弁は5個、オシベ5個、花糸の下半部には白毛がある。花弁は長さ約2.5ミリで内側が窪んだ卵状長楕円形。 撮影:(2014.9.2  綾町) 画像6 花序軸には細毛が多く、皿状のガクは先が浅く5裂して高さ約1ミリ、 全開しない花は差し渡しの大きさ4~5ミリほど。 撮影:(2014.9.2  綾町)
画像7 葉は枝先に集まって対生するがつく位置は少しずれることが多い。
 撮影:(2014.8.4  綾町)
画像8 葉は奇数羽状複葉で葉柄基部から頂小葉先端まで最大30cmほど。
撮影:(2014.8.4 綾町)
 
画像9 (葉の上面)。葉はやや歪んだ卵状長楕円形で基部は左右不対称の楔形。
撮影:(2014.8.4  綾町)
画像10 葉の先端は細く伸びて尾状に尖る。葉の上面には僅かに白細毛がある。
撮影:(2014.8.4  綾町)
画像11 葉柄は長さ.5ミリ前後。若い葉軸には細毛が筋状に目立つ。葉柄にも短細毛がある。
撮影:(2014.8.4  綾町)
画像12 葉の縁の拡大画像。縁はごく浅い鋸歯になったりならなかったりする。小点は白細毛。
撮影:(2014.8.4  綾町)
画像13 葉の下面は緑白色で目立つ。見えにくいが中央脈と側脈が隆起する。下面は殆ど無毛。
撮影:(2014.8.4  綾町)
画像14 若い葉の葉柄基部。白細毛がある。この時期未だ皮目は目立たない。
撮影:(2014.8.4  綾町)
 
画像15 黒褐色の枝には縦の皮目が多くあって目立つ。円形の葉痕の縁には葉芽がある。
撮影:(2014.8.4  綾町)
  画像16 樹皮は灰褐色で縦に浅い溝状の筋が出来て大小の皮目がある。
撮影:(2010.10.28  小林市)
 画像18 未熟な果実。直径5~6ミリの偏球形で、黄熟して裂開し4~5個の分果が出てくる。
撮影:(2010.10.28  小林市)
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