FILE NO 354 宮崎と周辺の植物
ハナイカダ Helwingia japonica (Thunb.) F. G. Dietrich
花筏 ミズキ科
撮影日 2004.6.27
撮影場所 田野町

 学者の間でもこのハナイカダ属はウコギ科に移すべきだとか、独立の科にすべきだの意見があるそうで、いかにもと思えるように独特の花のつき方をする。
 この若葉は山菜としてよく知られており、宮崎でも少し山手に入ると道脇でよく見かける。
子供の頃から、学校の行き帰りの道草で大抵のものは口にしたことがあるが、この黒い果実が甘くて食べられることは知らなかった。
 いまでも食べるのは新葉のテンプラばかりだ。
画像1 雌雄異株の落葉低木だが多くの枝を伸ばし、枝が柔らかいので樹形はさまざまに変化して、傾斜地では写真のように垂れ下がって蔓状に見える。
画像2 花は殆ど目立たず直径4mmほど、よほど近寄って見なければ分からない。 図鑑等では花は中心の葉脈につくとあるが、花が葉の側脈の何番目につくのか特に調べてはないが、かなり変化はありそうだ。
(撮影 田野町 2004.4.17)
画像3 雄花、反り返った3角状の花弁4個。
葉の縁が芒状になった特徴ある鋸歯が見える。
(撮影 田野町 2004.4.17)
画像4 未熟の果実、日本のハナイカダの果実は全て黒く熟すが、中国の方では紅色になるものもあるらしい。  赤や黄色の品種ができれば鑑賞用として価値がでそう。
(撮影 宮崎市加江田 2002.6.8)
画像5 方形になった果実の中央に4裂した柱頭が見える。(撮影 宮崎市加江田 2002.6.8)

画像7 果実は長さ1cmほどの偏球形。   
画像6 黒い液果は直径1cmに満たない大きさで、1枚の葉に多いものは5つ、重みで葉も垂れている。 画像8 果柄は短く2mm程度で、写真のようになって1〜5つの果実をつける。
画像9 果実が落ちた後の葉、葉の上半部と過半部では主脈の太さが違うのが よく分かる。 花軸が葉に合着したために、葉の上で花が咲くようになった。
(撮影2004.7.12宮崎市加江田)
画像10 果実の中には1〜4個の種子が入っている。大きさは長さ6ミリ程度で、表面には多くのへこみがある。(撮影2004.7.12宮崎市加江田) 
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