FILE NO 524 宮崎と周辺の植物
ヒメヒオウギズイセン Tritonia crocosmaeflora Lemoine
姫檜扇水仙 アヤメ科
撮影日 2004.7.4
撮影場所 北郷町

 ややこしい名前だが、観賞用に明治の頃輸入されたが今は殆ど見なくなったヒオウギズイセン(檜扇水仙)と、ヒメトウショウブ(姫唐菖蒲)をヨーロッパで交雑させて出来たものが明治の中頃輸入され、広く野生化したといわれ、モントブレチアとも呼ばれている。
 この時期、宮崎では道脇のいたるところに生い茂って、上品さには縁遠い感じの目だつ花を咲かせているが、和名には姫、檜扇と上品なイメージが重なっており、花壇で見るとまた違うのかもれない。
画像1 株は手で容易に抜けるが、果実と地下茎で猛烈に繁殖する。
我が家の庭でも数回にわたり全株を除去したが、未だに根絶できない。
画像2 80cm近い高さの茎の上部で分枝して穂状花序を出す。 撮影:(2004.7.4 北郷町) 画像3 朱赤色の花は偏側的に並んで、無柄、基部は苞葉に包まれる。撮影:(2004.7.4 北郷町)
画像4 内外の花被片6は3cmほどに平らに開いて、片の基部に濃色の斑がハの字型につく。
撮影:(2004.7.4 北郷町)
画像5 オシベは3個、先端の葯は黄色でT字状につく。メシベは細くてオシベよりやや長く先が3裂する。 撮影:(2006.7.9 宮崎市)
画像6 葉は茎下部に集まり2列に互生する。撮影:(2005.6.25 宮崎市) 画像7 葉は中央脈があり、最大幅3cmほどになる。撮影:(2004.7.4 北郷町)
画像8 子房は下位で花被片下部の苞葉に包まれるが、花が済んだ後も2個の苞葉に包まれてたまま。 撮影:(2006.7.9 宮崎市) 画像9 苞葉に包まれた長さ5ミリほどのまだ未熟の果実、変形して凹凸がある。 
撮影:(2006.7.9 宮崎市)
画像10 果序にはぎっしりと果実がついていて、繁殖力の強さが判る。
撮影:(2005.8.21 宮崎市)
画像11 果実は熟するほどに段々変形し、デコボコのいびつな三角状になるものも多い。
 撮影:(2005.8.21 宮崎市)
画像12 茎は、褐色の繊維に覆われた地下茎がごく浅い地中で支えており、倒れて花をつけた株も多い。 撮影:(2006.7.9 宮崎市) 画像13 地下茎は球茎で、横に伸びた走出枝に多くの球茎がつく。 撮影:(2005.6.25 宮崎市)
画像14 走出枝に連なった球茎、果実と球茎で猛烈に繁殖する。 撮影:(2005.6.25 宮崎市) 画像15 地下茎は直径2〜3cm内外だが、大きいものもある。 撮影:(2006.7.9 宮崎市)
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