FILE NO 639 宮崎と周辺の植物
ヒメノボタン Osbeckia chinensis L.
姫野牡丹 ノボタン科
撮影日 2009.9.12
撮影場所 県西部

 和歌山県、高知県、九州〜琉球〜台湾〜中国、インド・マレーシア〜オーストラリアにかけて分布するという草原生の多年草で、国内では生育環境の変化等で絶滅危惧種に指定されている。
 宮崎でも以前と違って道脇の草地で見かける機会が減って、絶滅危惧種1B類に指定されるほどで、保護が求められる。
 分布が限られるせいか記載のない図鑑等もあってあまり知られてないが、日本の秋の山野に興を添える花で、何時までも残したい花の1つである。
画像1 農道脇草地の高さ約40cmの茎先端に、紅紫色の花が1個。
画像2 軽トラックの走る農道脇、春伸びた草が7月に一度刈り取られた後に伸びた
      カヤ類の中に今年も伸び出して花を咲かせたヒメノボタンとゴマクサのコンビ。
撮影:(2007.9.17 県西部)
画像3 今では少ない風景となった田圃そばに見える低い小さな丘陵地の草地、
     日当たりのよい乾燥気味の傾斜地に毎年数えられるほどの株が花をつける。
撮影:(2009.9.12 県西部)
画像4 茎は真っ直ぐに直立して茎頂や上部の葉腋から出た枝先に、花は普通複数個が咲く。
撮影(2006.10.1 県西部)
画像5 茎についた花と葉の位置関係。花弁の色は光と露出の関係で紫色が強調された。
撮影:(2007.9.8 県西部)
画像6 花は長さ1cmほどの4個の花弁からなるが、花弁間には隙間がある。
       オシベ8の葯は黄色でよく目立つ。広がった花弁先のヘリに細かい毛がある。
撮影(2006.10.1 県西部)
画像7 花は対生する混んだ葉の上に開き、ガクは4裂して卵状の長楕円形。ガク片の間には束状の毛がある。 撮影:(2007.9.8 県西部) 画像8 正面の細い円錐状は未開のガクで、尖った上半部と下半部の間に束状の白い開出毛が見える。 撮影:(2007.9.17 県西部)
画像9 葉は長さ5cmほどの皮針形で柄はごく短くて平行脈が3〜5本走る。
  縁は全縁でヘリに粗い毛がある。  撮影(2007.9.15 県西部)
画像10 ガクの下半部(ガク筒)を上から見た画像。上半部のガク片は取れて無く、ガク片の間にある束毛が見える。 撮影:(2009.9.12 県西部) 画像11 果実熟成期の葉。5つの並行脈のうち3本は明瞭に見える。葉は短い柄が僅かに茎を抱くように見える。  撮影:(2007.9.8 県西部)
画像12 葉の下面は脈が突出して葉柄基部に硬い白毛が目立つ。 撮影:(2007.9.8 県西部) 画像13 茎に真四角になる4稜があり、稜上の剛伏毛が目立つ。 撮影:(2007.9.8 県西部)
画像14 未熟な果実。刮ハは最後まで残るガク筒に包まれて長さ5ミリほどの先の細まった壺状。
撮影:(2009.9.12 県西部)
画像15 開花時期まで残った果実残骸で、ガク筒に包まれた形のままの枯れ残っている。
撮影:(2009.9.12 県西部)
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