FILE NO 610 宮崎と周辺の植物
ホソバシュロソウ Veratrum maackii Regel var.maakii
細葉棕櫚草 ユリ科
撮影日 2008.9.1
撮影場所 高千穂町

 ナガバシュロソウともいわれてこの仲間の基本種とされており、 関東以西、九州〜朝鮮、中国北部、シベリア東部に分布するという。
 よく似たシュロソウは本州〜北海道に、アオヤギソウは本州中部以北〜北海道に分布するらしいが、シュロソウのグループは環境による変化の幅が多くて、種や変種の区別が難しいとされている。
 宮崎では、山地の湿り気のある草地や湿地で見られるが、地味で目立たない上に自生地も限られ、知られてない。
画像1 草原の初秋、ハギやススキに混じって高く伸びた茎。 周囲の草丈にもよるが、普通は高さ40cm〜120cmにもなる。    
画像2 花は枝に円錐花序について花柄の長さが2cm近く、
    他のシュロソウの花柄1cmに比べて長いのが特徴。
(2005.8.27 高千穂町)
画像3 平開する花は花被片6で暗紫褐色、花被片の基部から半分ほどは
       もう1枚重ねたように厚くなっている。花は両性花とオバナがある。
  撮影:(2005.8.27 高千穂町)
画像4 総状になった長い花茎には両性花と、オバナが、散らばって咲く。
撮影:(2003.8.11 川南町)
画像5  オバナ。花は差し渡し長さ1.7cmほどで、オシベは花被片の半分ほどの長さ。
撮影:(2003.8.11 川南町)
画像6 同じ花序に両性花とオバナが見える。中央が両性花で、右がオバナ。
撮影:(2005.8.27 高千穂町)
画像7 平開する花被片は長楕円形で、先端がやや反る。 撮影:(2005.8.27 高千穂町 ) 画像8 オバナ。オシベは6個で先端に葯が丸くつく。 撮影:(2003.8.27 高千穂町)
画像9 茎には星状に開出する白毛が密生する。  撮影:(2003.8.11 高千穂町) 画像10 葉は、幅の広いものと狭いものが同時に根生する。 撮影:(2008.9.23 川南町)
画像11 葉は基部で数枚が鞘状になって茎を包んいる。  撮影:(2008.9.23  川南町) 画像12 殆んどが幅の広い葉となった株。葉は最長60cm。 撮影:(2008.9.1 高千穂町)
画像13 広い葉は約3.5cm、狭い葉は8ミリほどの幅がある。  撮影:(2008.9.23 川南町) 画像14 幅広の葉は全体に低い縦のひだが走る。  撮影:(2006.9.24 高千穂町)
画像15 長さ1.5cmほどの果実には最後まで花被片が残る。 撮影:(2006.9.24 高千穂町) 画像16 果実は楕円状で3個が集まったように見える。 撮影:(2008.9.23 川南町)
画像17 種子は楕円状淡黄色で長さ約3ミリ、周囲に翼がある。 撮影:(2006.9.25 高千穂町) 画像18  茎は地中部に古い葉柄がシュロ皮のように残る。 撮影:(2008.9.23 川南町)
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