FILE NO 565 宮崎と周辺の植物
イヌガンソク Onoclea orientalis (Hook.) Hook.
犬雁足 イワデンダ科
撮影日 2006.11.3
撮影場所 五ヶ瀬町

  北海道〜九州、ヒマラヤまで分布する夏緑性のシダで、宮崎ではある程度標高のある山地の林縁等に自生するので、人里近くの道脇で見る機会は少ない。
  イヌガンソクは、ガンソク(若芽がコゴミといういう山菜名で有名なクサソテツ)に似ているのでイヌガンソクだが、そもそもガンソクは雁足で、胞子葉の基部が冬に日本に渡来する雁の足に似ていることによるらしい。イヌがつくこちらの胞子葉は、全体が飛行中の雁足に似ている気がする。
画像1 枯れ残った栄養葉と同じ色の胞子葉。変わった形なのでよく
生け花等の花材に利用される。
画像2 山間部を貫いて走る国道脇ですぐ横に谷が流れる比較的明るい草地、
   羽片が20対ほどもある卵状で広楕円形の葉は長さ1m以上はある。
撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬町)
画像3  全長1mほどの葉のうち、葉柄は約40cm、葉の幅40cmほどもある栄養葉。
撮影:(2005.5.28  五ヶ瀬町)
画像4  羽片は中〜深裂して裂片は全縁、表面の脈が目立つ。中軸に小さな鱗片が疎らにつく。
撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬町)
画像5  中軸はきれいな淡緑色で無毛、淡褐色の鱗片が疎らに圧着する。 
撮影:(2005.5.28 五ヶ瀬 町)
画像6  葉先は頂羽片状に急に狭くなり、先に向かってだんだん細くなって尖る。 
撮影:(200611.3 五ヶ瀬町) 
画像7 羽片は長さ20cmほど、基部からほぼ同じ広さだが、先のほうがやや広くなって先は尖る。撮影:(2005.11.3 五ヶ瀬町) 画像8 羽片の下面軸にも疎らに淡褐色の鱗片がつく。脈は全て遊離する。
撮影:(2005.11.3  五ヶ瀬町)
画像9  胞子葉は、葉柄20cm強、葉身が25cmほどの長さ、羽片は線形で秋に褐色に変わって硬くなり冬を越す。 撮影:(2006.11.25 五ヶ瀬町) 画像10  羽片は縁がだんだん胞子嚢を抱えたまま内側に巻き込んで、最後には硬く細い棒状になる。 撮影:(2006.11.25 五ヶ瀬町)
画像11  完全に枯れた胞子葉羽片の下面側、巻き込んだ両側の縁に僅かな隙間が見える。
撮影:(2006.11.25 五ヶ瀬町)
画像12 棒状になった羽片を一部を広げてみると、中に枯れたような胞子嚢が見える。
撮影:(2006.11.25 五ヶ瀬町)
画像13  まだ若い栄養葉の葉柄下部、淡褐色の膜質全縁の大きな鱗片が隙間をあけてつく。
、撮影:(2005.5.28  五ヶ瀬町)
画像14  枯れる時期の胞子葉の鱗片。雨の後で撮影したので色が濃く見えるが淡褐色。
撮影:(2006.11.28  五ヶ瀬町)
画像15 空を見上げる角度で写した胞子葉。
画像16は、写真集掲載のガンの飛行中の写真で、素人には足の形がイヌガンソクに似ているように見える。 撮影:(2006.11.25 五ヶ瀬町) 
画像16 ガンの飛行写真。山渓ハンデイ図鑑7、日本の野鳥(山と渓谷社 1998年 写真・解説者叶内拓哉)41ページ成鳥(宮城県迫町 11月)の写真から。 撮影:(2006.11.30 図鑑)
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