FILE NO 695 宮崎と周辺の植物
イラクサ Uritica thunbergiana Sieb. et Zucc.
刺草 イラクサ科
撮影日 2014.11.8
撮影場所 宮崎市

 
福島県以西の山野に生えるという多年草で、宮崎でも各地で見られるが、道脇の藪で普通に見られるというほどありふれた草ではない。
 イラはトゲ(刺)のことで、イラクサ類の刺の痛さについては西洋の童話の中にもあり、洋の東西を問わず良く知られている。
 イタイタグサやヒトサシグサなどの呼び名は生活の中の実体験からのもので、この痛さは作者もよく知っており、今回はゴム手袋をして画像撮影を行った。
 アリに刺された時の痛さと同じで、蟻酸の作用によるものらしい。
画像1 花は全く目立たない。花序の先端まで70cmほどの高さの株。
画像2 花は、茎上部の葉腋から伸び出すのが雌花序、下部の葉腋から
    伸び出すのが雄花序だが、花が小さいので違いは分かりにくい
 撮影:(2009.8.22  諸塚村)
 画像3 季節外れに開花した株で雌花序だけが目につく。上部の葉腋から
    穂状に伸びた花序の白点状が雌花で、雄花序は見当たらない。
撮影:(2014.11.8  宮崎市)
 
画像4 穂状に伸びた雌花序で、長さ約4cmほど。撮影:(2014.11.8  宮崎市) 画像5 メバナの柱頭の拡大画像。大きさは0.5ミリほど。撮影:(2014.11.8  宮崎市)
画像6 枝先の葉と若い果序。葉は対生し葉柄にも棘が目立つ。 
撮影:(2009.8.22 諸塚村)
  
 
画像7 葉の上面。長さ10cmほどの葉身は卵状で縁に欠刻状の粗い鋸歯がある。
撮影:(2014.11.8 宮崎市)
 
  画像8 葉上面の拡大画像。大小の伏毛が密生しているが質は柔らかい。 
撮影:(2014.11.8 宮崎市)
 
画像9 (葉の下面)。淡緑色で浮き出た側脈の先は鋸歯に走る。撮影:(2014.11.8  宮崎市) 画像10 下面の拡大画像。若葉の時のような伏毛は無くなる。撮影:(2014.11.8  宮崎市)
 
画像11 葉柄は茎下部では10cm、上部では2cmほどと変化、棘がある。
撮影:(2014.11.8  宮崎市)
画像12 托葉は大きさ7ミリほどで、左右2枚が合着して各先端は2裂している。
撮影:(2014.11.8  宮崎市)
画像13 若い葉の上面では多くの伏毛に混じって鋭い刺毛がある。トゲは基部が太い。
撮影:(2014.11.8  宮崎市)
画像14 茎の拡大画像。トゲは鋭くて太い部分から細まるヶ所で折れる。右端に折れた刺。
撮影:(2014.11.8  宮崎市)
画像12 地上茎40cmほどの株の根。横に這いひげ根を出しながら伸びる。
影:(2014.11.9 宮崎市)
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