FILE NO 244 宮崎と周辺の植物
イシミカワ Persicaria perfoliatum L.
いしみかわ タデ科
 
撮影日 2018.7.25
撮影場所 川南町
  北海道~琉球、ほかアジアに広く分布する蔓状の一年草で、田の畔や道端、川原などに生える。周囲の草に鋭いトゲのついた枝等を引っ掛けながら伸びて長さ1~2mほどになる。
 「いしみかわ」の意味については諸説あるがどれも説得力に乏しく、種小名「perfoliatum」は盾形の意味で、これは葉状の鞘状托葉の形を表していてその意味が良く理解できる。
 花や果実のない時期には「ママコノシリヌグイ」(画像17,18,19参照)と間違いやすいが、葉柄が葉につく位置が違うので判別できる。
画像1 今年の炎暑日、水路脇の草むらを覆って広がるトゲトゲの蔓
 画像2 果実が色づき始めた頃の株で、蔓の長さはせいぜい1m程度。
撮影:(2017.10.14 北川町)
 
画像3 画像2の一部の近接画像で、熟度の違う果実(ガク)が見える。
撮影:(2017.10.14 北川町) 
画像4 花序は枝先に総状について、花は皿に盛ったた団子状に見える。
 撮影:(2001.9.9 県央部川原) 
 
画像5 花序を上から見た画像で、一部開いた花被(ガク)が見える。高さ約5ミリほどの花はごく薄い淡緑色で殆ど目立たない。
撮影:(2017.7.2 川南町) 
画像6 5中裂した花被(ガク)はこれ以上開かない。中にオシベ8個、三裂した花柱があるが見えない。ガクの開き幅はせいぜい2ミリほど。
撮影:(2017.8.11 川南町)
画像7 横に伸びた蔓から出た花序で、花序の高さ3cmほどで、花序の基部には
    目立つ葉状の丸い苞がある。画像上部に見えるタデ科特有の托葉鞘は
  葉状円形で平開して茎を取り巻く。   撮影:(2017.8.11 川南町)
画像8 茎葉の形状、托葉鞘の形状、花序と基部の葉状苞、蔓のトゲが見える。
撮影:(2017.8.11 川南町)
 
 
画像9 葉の上面。葉は長さ3cm前後の薄い三角状で柔らかく、脈は同色で殆ど目立たない。
撮影:(2017.7.2 川南町)
  画像10 葉の下面。葉柄は楯状に葉の下面につき、白みを帯びて隆起した脈がよく分かる。
撮影:(2017.7.2 川南町)
 画像11 蔓の先端部。展開しつつある葉、葉柄のトゲトゲは葉下面の主脈に及ぶ。
       蔓を千切って捨てようとしても、手や袖や衣服に絡んで簡単にはできない。
 撮影:(2017.10.14 県北部)
  
 
画像12 托葉鞘。 蔓は画像の右から左へ伸びる。
撮影:(2017.7.2 川南町)
 
  画像13 蔓のトゲの強靭さは半端でない。
撮影:(2017.7.2 川南町)
 
  画像14 果実。花は7~10月にかけて開花するが、ガクはそのまま水分を
       含んで厚い肉質状になり色がついて熟した果実のように見えるが、
       本当の果実はこの中にあって開いた時に見える黒い球状のもの。
撮影:(2017.10.14 北川町)
 
 
画像15 葉状苞の上で色の変化が分かる果実(正確には果実を包んだガク)。 
撮影:(2017.10.14 北川町)
 
  画像16 花の花被(ガク)の形がそのまま肉質状に肥大し、閉じたガクの形が残る。 
撮影:(2017.10.14 北川町)
 
 画像17 (参考:ママコノシリヌグイの画像) 葉の形状、トゲ、花、葉状托葉鞘等。
撮影:(2018.7.25 川南町)
 
画像18 イシミカワの葉。三角状になるが葉先が長く伸びる。 撮影:(2013.9.23 川南町)    画像19 イシミカワの葉の下面。葉柄に繋がるヶ所は葉の基部。 撮影:(2013.9.23 川南町) 
トップへ 科名リストへ