FILE NO 402 宮崎と周辺の植物
ジロボウエンゴサク Corydalis decumbens (Thunb.) Pers.
次郎坊延胡索 ケシ科
撮影日 2005.4.9
撮影場所 高原町

  いかにも変わった名前だが、その由来の説明は明らかで、エンゴサクは、中国から輸入されていた漢薬の延胡索を日本読みにしたもの、ジロボウは次郎坊で、(三重県)伊勢地方では、子供たちがスミレを太郎坊、この草を次郎坊と呼んで、長い距のある両方の花を互いに引っ掛けて引っ張り合って遊んでいたことからと、小野蘭山が「本草綱目啓蒙」に記しているそうだ。
(薬草カラー大事典、伊澤一男著、主婦の友社、1998年)から。
画像1 少し湿り気のある道脇の草地や川の傍などに生え、高さはせいぜい20cmほどのほっそりした多年草で、よく群生している。 Corydalisは、鳥のヒバリのこと。花の形からきたらしい。
画像2 長い柄のある根生葉と花茎を出して高さは20cm程度になる多年草。茎葉は普通2個ついて2〜3回3出複葉状に出る。
撮影:(2005.4.9 高原町)
画像3 花は総状花序にまばらについて普通は淡紅紫色。葉柄の付け根につく1個の苞葉は、卵形で切れ込みはない。
撮影:(20054.9 高原町)
画像4 花は長さ2cmほどで、後ろに長く突き出た距が特徴。卵形をした苞葉の先は尖り、切れ込みはない。撮影:(2005.4.23 日向市) 画像5 花弁は4個で上の1個は大きくて後ろは長い距になり、下側の1個は、距の後端が花柄まで達する。白っぽい中ほどの2個は左右からオシベを囲むようにして先端で癒着している
撮影:(2005.4.23 日向市)
画像6 画像5の上側の花弁とそれに続く距、下側の花弁も取り除いてみた画像。
撮影:(2005.4.23 日向市)
画像7 葉の裂片は形も先の尖り方にも変化が多い。  撮影:(2005.4.23 日向市)
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