FILE NO 660 宮崎と周辺の植物
sen
カツモウイノデ Ctenitis subglandulosa (Hance) Ching
褐毛猪の手 オシダ
撮影日 2011.2.10
撮影場所 宮崎市 九平
 千葉県と静岡県、伊豆諸島や紀伊半島南部、島根県、四国南部や九州(福岡、大分には無いという)、琉球~台湾~中国南部、インドの一部~ジャワその他の限られた地域に分布するという常緑性の大型シダ、宮崎ではゴロ石等の林下にも普通に自生。
 和名の褐毛猪の手は、葉柄基部が鮮やかな黄褐色の毛に覆われて、羽片と羽軸の色の感じがイノデに似ているからと思われるが、遠くから見ても葉軸や羽軸に密生した淡褐色の鱗片が目立ち、独特の雰囲気の葉からすぐに判る。
画像1 根際から斜上し、葉先まで1.2mほどでうち葉柄が50cm 独特の葉の特徴から判りやすい。
画像2 葉は長三角形で3~4回の羽状複葉で最下羽片だけがやや下向きに開く。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市)
画像3 葉は草質、上面は深~黄緑まで変化の多い緑色で、葉は
     数個がバラバラに広がって中軸等の淡褐色鱗片が目立つ。
撮影:(2011.2.11
 宮崎市)
画像4 小羽片の幅は先に向かって徐々に狭くなる。最下の羽片は長さ40cmほどにもなる。 撮影:(2011.2.14  宮崎市) 画像5 基部近くにつく2次小羽片には浅い切れ込みができて、上面軸には白毛が散在する。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市)
画像6 (下面)最下羽片の小羽片は特に内側(葉軸側)と外側(葉軸から遠い側)
         で長さが極端に違う。2次の小羽片についても同様のことが見える。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市)
画像7 葉下面のソーラスの付き具合。葉軸、羽軸に淡褐色の鱗片が見える。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市)
画像8 終末期のソーラス、直径1ミリに満たない苞膜の周辺は不規則に裂けて刺状になる。
撮影:(2011.2.14
 宮崎市)
画像9 葉の全景。左側最下羽片はその上の羽片と離反するように角度がついている。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市
画像10 葉柄部は全体が隙間なく明るい褐色の圧着した鱗片に覆われ葉柄の緑が見えない。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市)
画像11 葉柄基部近くの密生した鱗片の拡大画像。鱗片は線形の狭い線形で明るい褐色。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市)
画像12 一部鱗片が取れた上部の葉柄。鱗片は変化の多い狭長卵形で全縁。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市) 
画像13 根茎は短く斜上し基部は黄褐色の長い鱗片で覆われている。
      根茎底部から四方に伸びた黒褐色の多くの細い根が良く見える。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市) 
画像14 葉柄基部の若い葉。握り拳状の未開の葉が毛深い猪の手に似るとも言う。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市) 
画像15 根茎から伸びた細い根には不規則な鱗片が密生しているが、先端部には鱗片がない。
撮影:(2011.2.10
 宮崎市) 
画像16 葉柄基部の鱗片の様子。全体が黄褐色の鱗片に覆われる。  
撮影:(2011.2.10
 宮崎市) 
画像17 鱗片は黄褐色、線形で長いものは3cm近くにもなって全縁、先は尖る。  
撮影:(2011.2.10
 宮崎市) 
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