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画像4 草原の中でススキ等に凭れて立ち上がり、上向きに花をつけた枝。 撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像5 開きかけた蕾、剪裂した花弁は反時計回りに巻いている。 撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像6 平開した5花弁の大きさは差し渡し5cmほどで、中心部にオシベとメシベ花柱が見える。花の中央部は白っぽい。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像7 花弁の先は不規則に深く切れ込んで、各細裂片の先がさらに2裂している。広がった部分の花弁は高さ1.8cmほど
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像8 2.5cmほどの筒状になったガクの下部には、先が芒状になった3対ほどの青白い苞がある。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像9 ガク筒は先が5裂して細く鋭く尖っている。柔らかいガク筒は全体白味を帯びている。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像10 ガク筒を取り去ると5つの花弁がばらけて、爪(花弁下部の白く長い部分の専門用語)が露出する。 撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像11 花弁爪部と舷部(剪裂した淡紅色部の専門用語)の境には外からでも目立つ白毛がある。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像12 オシベは10個で長短あるが長いものは約3cmで、先は外曲した花弁部より抜き出る。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像13 メシベはガク筒基部にある長さ8ミリほどの子房の先から花柱2本が1cmほど伸びる。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像14 細い葉は膨らんだ節部を取り巻くように対生し、硬軟の幅は大きいが葉柄はない。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像15 葉は披針形で、茎の下部についた方が長くて約12cm、花の下についたものは2〜3cmほど。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像16 葉は先に向かって細くなり、上面側にやや反る。全体は無毛で葉は硬軟両方あるが茎は硬い。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像17 (葉の上面)葉の幅は4ミリほどで表裏ともやや白みがかった緑色で先端は細く尖る。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像18 茎は上部で少し枝を分ける。茎頂の葉の先についた蕾は、花柄部から尖った先端まで約4cmの長さ。 撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像19 花が終わった直後荷はもう未熟な果実がある。長さ約1.5cmの円柱状で裂開部の稜腺がある。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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画像20 画像19の中には、大きさ2ミリほどの扁平な米粒風の未熟な種子が詰まっている。
撮影:(2010.7.27 県北部) |
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ナデシコ雑感
カワラナデシコ(河原撫子)ことナデシコ、またの名ヤマトナデシコ(大和撫子)に対する郷愁は日本人の心から消えてしまったようだ。なでしこジャパンなる言葉はあるが、殆ど無関係と思われる。
花をよくよく見れば派手ではない美しさがあり、きりりとした形に洗練された花弁が淡い紅色を帯びていかにも優しく清楚な感じがするものの、何故か他のナデシコ類のように花屋さんで品種改良された花を見ることもなく、今では生活の周辺で目にすることがなくなってしまった。
万葉の時代には庭に植えるなどして鑑賞したそうだが、派手で大きく美しい花があふれた現在では忘れられてしまったようだ。
好きな花に関する各種のアンケート結果等を見てもナデシコは出てこないし、そもそも知らない人の方が多いと思われるので、大和撫子なる言葉も完全に死語になってしまった感がある。
テレビでも見る機会がなくなった現在、あの風に揺れる優しさに満ちたナデシコの美しさは、子供時代を昔の野山で過ごしたことのある高齢者の思い出の中に細々と残っているだけで、ナデシコもやがては思い出とともに消えてしまうのだろうか |