FILE NO 351 宮崎と周辺の植物
キリシマエビネ Calanthe aristulifera Reichb. fil.
霧島海老根 ラン科
撮影日 2004.4.25
撮影場所 県南部

 環境庁の2000年版維管束植物レッドデータブックでは絶滅危惧1A類にリストアップされているが、絶滅の危機に瀕するまで減少した原因として、宮崎県版のレッドデータブックでは、鑑賞用採取と自然林の伐採があげられている。
  自然林の伐採は、最近少しブレーキがかかったようにみえるが、人為による採取の方は山野草ブームで、逆に拍車がかかって増加しているいるように感じられてならない。
 このキリシマエビネは、常緑樹林という風景の中でしか、生き生きとした本当の美しいさを発揮できないことを理解して欲しい。                       
明るい常緑樹林が好きなので、人間と出会うことなく、ひっそりと暮らしたいという声が聞こえるようだ。
花茎は高さが50cm近くあり、存在感がある。 花は垂れ下がってつくが、距は跳ね上がる。
萼片は淡紅色を帯びて先は鋭く尖る。花弁も淡紅色を帯びて、萼片とよく似ているが少し狭い。 唇弁は先端が浅く3裂し、中央には3条のはっきりとした隆起線がある
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