FILE NO 395 宮崎と周辺の植物
コバノガマズミ Viburnum erosum Thunb. ex Murray var.punctatum Franch. et Savat
小葉のがまずみ スイカズラ科
撮影日 2011.10.27
撮影場所 えびの市

 福島県〜九州屋久島までのほぼ日本全土落葉性の低木で、丘陵地や山地に生え、宮崎でも日当たりの良い低山地〜北側山地でも見かける。
 この仲間はどれも似たような樹形で似たような葉をつけるが、毛のある葉の柄が5ミリほどと短くて基部の托葉を確認できればほぼ間違いない。
 秋の野山でこれだけ赤く美しい果実が目立つのに、ガマズミも含めて万葉集を初めとする古典に出てこないのが不思議でしょうがない。日本人好みと思えるのだが。 
画像1 陽のあたる道脇斜面に広がった横枝にぎっしりついた果実
画像2 主幹がはっきりしないまま細い横枝を張り出して真っ白な花が
   つく。葉柄が短いので散房花序は葉から出たように見える。
撮影:(2010.4.23 日向市) 
画像3 小さいながら根際から2〜3本の枝が立ち上がって横枝を伸ばす
   という樹形が表れた株で、高さ1.2mほどだが果実が見える。
撮影:(2007.10.14 椎葉村)
画像4 散房花序は差し渡し6〜7cmほどで、枝には毛が密生し苞は線形でやや赤っぽい。 撮影:(2010.4.23 日向市)  画像5 花は真っ白な花冠が5裂して平開し、大きさ5ミリほどでオシベ5個は上を向いて目立つ。 撮影:(2010.4.23  日向市) 
画像6 若い枝は赤褐色で対生する緑色の葉を貫いているように見える。
    撮影:(2010.4.23 日向市) 
画像7 葉は広い楕円状披針形で縁に粗い鋸歯があり先は尖る。平行に走った側脈がよく見える。撮影:(2010.4.23 日向市)  画像8 長さ7〜8cmほどの葉上面は柔らかい短毛や小さな星状毛で、若い葉では手触りが柔らかい。撮影:(2011.10.31 えびの市) 
画像9 葉の下面。大小の脈が見えやすく隆起する。側脈間をつなぐ細い平行脈も隆起する。 撮影:(2010.4.23 日向市)  画像10 葉の下面拡大画像。3〜5に分かれたごく短い星状毛、脈上には斜上した短毛がある。 撮影:(2011.10.31 えびの市) 
画像11 長さ5ミリほどの葉柄の基部にはこの種の特徴である長さ5〜7ミリほどの 披針形の托葉がある。 撮影:(2010.4.23 日向市)  画像12 樹皮は横の皮目があり成長につれ灰白色から紫褐色になる。画像は左が上の縦画像を横に並べた。 撮影:(2011.10.31 えびの市) 
画像13 花序に群がりついた果実は晩秋になっても多くがそのまま真っ赤に熟して美しい。
撮影:(2007.10.14 五ヶ瀬町) 
画像14 果実はほぼ太さ6ミリ前後の卵球形で先端部に柱頭の残骸が黒っぽく突出している。 撮影:(2011.10.31 えびの市)
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