FILE NO 582 宮崎と周辺の植物
コフジウツギ Buddleja curviflora Hook. et Arn.
小藤空木 フジウツギ科
撮影日 2007.9.2
撮影場所 木城町

  図鑑等で種の取り扱いに違いはあるが、九州植物目録(初島住彦、2004年、鹿大総合研究博物館研究報告N01)では、大分、熊本、宮崎、鹿児島県佐多岬の間にコフジウツギが、鹿児島県の佐多岬、山川以南の屋久島、種子島等にウラジロフジウツギが分布するとなっている。
 フジウツギが東北地方〜兵庫県の太平洋側と四国に分布しているらしいので、日本の自生フジウツギの仲間は自生地で大体の見当がつくことになる。 
画像1  高さ1mほどの株ながら、長々と伸びた枝先の赤紫色の花穂。
     乾燥地を好まず、日当たりの良い谷の近くなどに自生する。
この仲間は株全体に毒成分があり魚毒に使うという。
画像2  樹形は自生地の環境で変わるが、平地では、あまり太くない幹から
   四方に大きく広がる横枝を逞しく伸ばして枝先に花をつける。
撮影:(2005.6.26 都農町 )
画像3 切り立った林道脇の崖地に根を張り、基部近くから株立ち状に枝を伸ばした株。
撮影:(.2007.9.2 木城町)
画像4 枝先から20cmほどに伸びて垂れ下がった円錐花序だが、花は軸の片側に片寄ってつく。
撮影:(.2007.9.2 木城町)
画像5 花序は基部の方から順に花冠が長くなり、中ほどの節状部で前方に浅く折れ曲がる。 
撮影:(2007.9.2 木城町)
画像6 花冠は長さ1.7cmほどの筒状で、先端は4裂して差し渡し直径6ミリほどに平開する。
撮影:(.200.7.9.2 木城町)
画像7  軸につく花柄には3個ほどの花がつき、鐘形のガクは毛が密生して先が4裂する。
撮影:(.2007.9.2 木城町)
画像8 花冠の断面。花は両性花で 花筒内の中ほどに4個のオシベ、基部に長さ4ミリほどのメシベ見える。  撮影:(.2007.9.2 木城町)
画像9  対生する葉は枝の両側に垂れ、3ミリほどの柄に長さ20cm
      ほどの広披針形となり、先端は長く尾状に伸びて鋸歯はない。
撮影:(2007.9.2 木城町)
画像10 葉の下面。脈が荒く隆起して、星状毛は殆んどない。 (撮影:(2007.9.2 木城町) 画像11 葉柄にはごく短い軟毛が多いが、下面には少ない。 撮影:(2005.6.26 都農町)
画像12 葉の上面の星状毛。上面に多くて下面にないのがこの種の特徴。
(撮影:(2007.9.8 西都市)
画像13 葉の下面。下面には星状毛が殆んど見られないのがウラジロフジウツギと違う点。
(撮影:(2007.9.8 西都市)
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画像14 対生した葉柄基部には托葉らしき付属体はなく、側芽を抱えるように基部を結ぶ線が明確に出る。  撮影::(2007.9.2. 木城町) 画像15 幹は紫褐色を帯びて稜のない四角形気味で、手でひねるとポキンと折れる。
撮影::(2007.9.2 木城町)
画像16 直径1cmほどの幹の切断画像。四角ッぽい円形で内部には白い髄がある。  
撮影::(2007.9.8. 西都市)
画像17 まだ若い果実、長さ7ミリほどの狭卵形で先は尖る。撮影::(2007.9.8. 西都市)
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