FILE NO 422 宮崎と周辺の植物
コガクウツギ Hydranger luteo-venosa Koidz.
小額空木 アジサイ科(←ユキノシタ科))
撮影日 2016.11.15
撮影場所 宮崎市

 
本州伊豆半島以西三重~和歌山県~四国、九州に分布するという落葉性の小高木で、同時期に咲く良く似たガクウツギと間違いやすい。
  宮崎でも広範囲に分布しガクウツギと隣り合って花を咲かせることも珍しくない。若い枝の明るい紅紫色が特徴で、樹形は分枝が多くて不整形。
  ガクウツギと見た目の違いを画像19、画像20で対比させているが、一番の分かりやすい違いは、普通花のコガクウツギの花弁は倒卵形で先が鋭頭であるのに対して、ガクウツギの花弁は広倒卵形で先が円頭であること。
画像1 標高900mの道脇林縁、紅葉した葉が枯れ残る枝先の果実
 画像2 全体樹形が表現しにくい不整な枝張りで、枝の一部だけ見える画像。
     株立ち状、或いは不規則に分枝して全体が湾曲する樹形など様々。
撮影:(2007.4.26  宮崎市)
 
 画像3 根際から株立ち状に伸びて枝を広げ伸ばした株、浅黄緑色の
       葉の上に真っ白の装飾花とその周りに淡黄色の普通花がある。
撮影:(2009.5.30  宮崎市)
 
  画像4 若枝は紅紫色で、特に細い小枝は明るい紅紫色で美しい。
        花序の軸は紅紫色を帯びない。花は枝先で集散花序となる。
撮影:(2002.4.29  宮崎市) 
画像5 画面中央にある白い3個の円形~卵形のガク片からなる、大きさ
       2.5cmほどの装飾花と、画面上部に散らばる小さな普通花からなる。
撮影:(2002.4.29  宮崎市) 
 
 
画像6 装飾花がなく普通花(両性花)だけの花もある。普通は装飾花は花序に1~3個つく。
撮影:(2007.4.26  宮崎市) 
  
  画像7 装飾花を横から見ると花序軸に対してほぼ直角で竹とんぼのように見える。
撮影:(2007.4.26  宮崎市) 
画像8 装飾花の拡大画像。大きな白いガク片3個の中心に花弁5個
     オシベ7個、メシベ1個が見える。 撮影:(2014.5.9  宮崎市) 
 像9 葉は長さ4cm前後の長楕円形~倒卵形で先は短く尖り、基部は
     くさび形になる。やや厚みのある感じで淡緑黄色の主脈が窺える
撮影:(2007.4.26  宮崎市)
 
 
 画像10 葉上面。側脈は4対ほどで葉縁には絵に描いたような鋸歯がある。葉柄は長さ5ミリ程度。
撮影:(2007.4.26  宮崎市) 
   画像11 葉の下面。上面の淡緑色よりはさらに淡い緑色で、脈腋に白毛が密生して目立つ。
撮影:(2007.4.26  宮崎市) 
 
 画像12 葉の先は短く尖る。葉の上下面には微細な白短毛がある。
撮影:(2015.6.17  宮崎市) 
  画像13 若い枝は紅紫色(褐紫色)、幹は淡灰褐色で樹皮が縦に細く剝がれる。髄は白くて太い。
撮影:(2007.4.26  宮崎市) 
 
 
 画像14 装飾花のメシベが果実に成長している。
撮影:(2013.6.22  宮崎市)
   画像15 普通花の、高さ1.5cmほどの花序軸の先に出来た果実。 撮影:(2013.6.22  宮崎市)
 
 画像16 周囲が紅葉して落葉する頃にようやく熟す。形状はガクウツギとあまり変わらない。
撮影:(2016.11.15  宮崎市)
   画像17 果実は果筒部が高さ約3ミリ、花柱部の高さ約1.8ミリほどで全体5ミリ前後と小さい。     
撮影:(2016.11.15  宮崎市)
画像18 (参考)良く似たガクウツギの葉。長楕円状披針形で、
      先は鋭尖頭。長さ約7~8cmで葉柄の長さ1cmほど。
撮影:(2007.5.8  宮崎市)
 
画像19 (参考比較)コガクウツギの葉。長楕円形で、先は鋭形。
長さ約5cmで、葉柄の長さ5ミリほど。
撮影:(2002.4.29  宮崎市)
 
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