FILE NO 213 宮崎と周辺の植物
コガンピ Diplomorpha ganpi (Sieb. et zucc.)Nakai
小雁皮 ジンチョウゲ科
撮影日 2012.9.27
撮影場所 鹿児島県牧園町

 関東地方以西、四国、九州~奄美大島までと、台湾に分布するという落葉性の小低木で、宮崎でも各地の日当たりの良い開けた草地等で見られる。
 高さ1mに満たないほどで分枝の少ないコガンピが群生した感じはまるで草が茂っているようで、別名でイヌガンピとも呼ばれるのも、枝を折っても樹皮の強靱さが少ないので他のガンピ類のように和紙の原料に適さないことによる。
 花は純白で美しく、えびの市では盆花に使われたとも言う。(宮崎の植物民族覚書)
画像1 山地道脇の狭い草地に1m近い高さで群生して果実をつけた株
 画像2 農地の高い傾斜畦地で終日太陽光を浴びて開花した株。
撮影:(2008.7.19 小林市) 
 
 画像3 画像1の場所に群生した株のこの時期、茎の上方で分枝した
        枝先に真っ白い小さな花が密集し、花瓶にも挿しても良さそう。
撮影:(2009.8.28 牧園町)  
画像4 花は少数出た枝先に短い円錐花序となって多数つく。つぼみの先は尖っている。
撮影:(2008.7.19 小林市) 
画像5 花は長さ12cmほどの花冠状ガク筒の先が4裂し、わずかにオシベの先が見える。
撮影:(2008.7.19 小林市) 
 画像6 互生する葉は対生状に出て葉柄は殆どないので茂って見える。
撮影:(2008.7.19 小林市) 
     
画像7 葉は長さ3~4cmほどのきれいな楕円形で両端はほぼ鋭形、紙質で葉柄はごく短くて鋸歯はない。撮影:(2010.8.29 小林市)   画像8 葉は大小の脈が編み目を作って繋がる。葉柄は明確にあるが長させいぜい2ミリほどで目立たない。撮影:(2008.7.19 小林市)
     
画像9 葉の下面。葉面は縁がやや下側に曲がって浅い皿状になり脈が突出している。
撮影:(2010.8.29 小林市) 
画像10 葉の下面では脈上や葉縁に疎らに毛がある。葉の鮮やかな緑色は果期まで続く。
撮影:(2008.7.19 小林市) 
     
画像11 幹にある伏毛で斜上や斜下して密生する。量に多少はあるが植物体全体にある。
撮影:(2008.7.19 小林市) 
  画像12 葉が落ちた後の幹の白い葉痕には冬芽が隠れている。毛は取れてしまって無い
撮影:(2010.8.29 小林市) 
     
画像13 花が終わってすぐの乾実は萎んだ茶褐色のガク筒に包まれている。
撮影:(2012.9.27 牧園町)
  画像14 果実は熟すに従って枯れたガク筒が取れ、長さ5ミリほどの毛のある卵状の紡錘形。
撮影:(2007.11.4 小林市)
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