FILE NO 714 宮崎と周辺の植物
コジキイチゴ Rubus sumatranus Miq.
乞食苺 バラ科
撮影日 2017.7.2
撮影場所 川南町

 
茨城県辺りからの本州の県を点々とし、四国、九州~台湾~中国、インドに分布するという落葉低木で、日当たりのよい原野や林縁で見られる。
  和名は甑(こしき)に由来する説しかないが、やや縦長の円筒状の形は昔の蒸し器に似ていりと言えなくもないが、乞食に変化する理由が分からない。苺は小さくもなく、味も悪いわけでもなく乞食に結びつかない。
 宮崎では時に見かけるほどで、果実を味わう機会は少ない。作者の体験では、日影に生育した美味いイチゴと陽当たりよい林縁の水気のない不味いイチゴがあるような気もする。
画像1 分枝して広がった枝先についた果実。右下の蕾の形は甑状
 画像2 花は枝先に横向きに咲くが、葉にも花柄に赤っぽい腺毛が目立つ。
撮影:(2017.5.16  川南町)
 
画像3 株は途中で賑やかに分枝して辺りに広く枝葉を広げる。
撮影:(2017.5.16  高千穂町)
  
画像4 5弁花は差し渡し2cmほどの大きさ、ガク裂片は披針形で先は細く尖り、長さは花弁よりやや長い。 撮影:(2017.5.16  川南町) 画像5 ガク裂片は後方に強く反り返る。多数のオシベもガク片に合わせるように反り返る。
撮影:(2017.5.16  川南町)
 
画像6 花枝は40cmほども伸びて先端に散房状の花序を開く。
撮影:(2017.5.16  川南町)
  
画像7 葉は2~3対の小葉からなるが数は変化し、花枝先端部辺りでは
   減少して3小葉になる。葉軸のトゲや赤っぽい腺毛が目立つ。
   
撮影:(2017.5.16  川南町)
   
画像8 葉上面。葉縁は欠刻状鋸歯、葉脈は凹みが目立つ。撮影:(2017.5.16  川南町)  画像9 葉上面拡大画像。腺毛と密生した白軟毛がある。 撮影:(2017.5.16  川南町)) 
 
画像10 葉下面。赤い鉤刺がある。白っぽい白点状はアズラムシの一種。 
撮影:(2017.5.16  川南町)
 
   画像11 葉下面拡大画像。主に脈状に堅い鉤刺と軟毛、腺毛が密生する。
撮影:(2017.5.16  川南町)
 
画像12 葉腋から伸びた花柄の腺毛の状況。
撮影:(2017.5.16  川南町)
  画像13 基部近くから分枝した太枝の鉤刺と腺毛。
撮影:(2017.5.16  川南町)
 
画像14 林道わきの伐採後の傾斜地。四方に枝を広げた大株の果実。
撮影:(2017.7.2  川南町)
 
 画像15 花序が素直に進行して多くの果実が実った果序。 撮影:(2017.7.2  川南町)    画像16 熟した果実。大きさは長さ2cm、小果柄の長さ約2cm。 撮影:(2017.7.2  川南町)
 
画像17 未だ分枝が始まったばかりの太く成長した幹の腺毛。撮影:(2017.5.16  川南町)   画像18  左の幹を近接して撮影した腺毛画像。
撮影:(2017.5.16  川南町)
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