FILE NO 49 宮崎と周辺の植物
コモチシダ Woodwardia orientalis Sw.
子持シダ シシガシラ科
撮影日 2006.2.12
撮影場所 宮崎市

 子持ちシダは、葉の上に無性芽がつくことを、子供を持っていると表現したものだが、無性芽をつけた葉はそれほど多くはない。
 変種にハチジョウカグマ(台湾子持シダ)があるが、これも無性芽をつけるので、両者の区別はなかなか難しい。
 ハチジョウカグマの羽片は軸まで深く切れ込んで、その裂片(小羽片)は細く長く伸びて尖っているのに対し、このコモチシダは、羽片の切れ込み度がやや浅く、裂片(小羽片)が短くて先は細く伸びない。 
画像1 渓谷遊歩道の道脇崖から垂れ下がった長さ約1mほどの葉。
右奥に枯れた葉が見える。
画像2 無性芽がぎっしりとついた葉。画像1の場所で夏に撮影:(2005.7.23 宮崎市)
画像3 羽片の切れ込みの様子、羽片の裂片
(小羽片)は整然と並び左右のバランスが良い。撮影:(2006.2.12 宮崎市)
画像4 小羽片には、葉裏の胞子のう群のできる葉裏の葉脈の網目窪みがハの字に見える。
撮影:(2006.2.12 宮崎市)
画像5 葉の下面、胞子のう群は小羽軸に沿って左右平行につく。裂片(小羽片)には鋸歯がある。撮影:(2005.3.21 宮崎市) 画像6 胞子のう群は長さ5〜6ミリにもなり、
しっかりとした包膜に保護される。
撮影:(2005.3.21 宮崎市)
画像7 胞子のう群の葉脈網目の窪みは、葉の先端近くまである。撮影:(2005.3.21 宮崎市) 画像8 この胞子のう群はまだ堅い包膜が、しっかり蓋をしている。撮影:(2005.12.4 宮崎市)
画像9 無性芽。指でつまむと簡単に取れる。
撮影:(2005.7.23 宮崎市)
画像10 緑色部分の大きさは長さ1cmほど。
つけ根は鱗片状。撮影:(2005.7.23 宮崎市)
画像11 葉柄基部は淡褐色の鱗片が密生するが、上部では殆ど見られない。
撮影:(2005.3.21 宮崎市)
画像12 鱗片は膜質、披針形で大きく長さ3cmにもなる。撮影:(2005.12.4 宮崎市)
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