FILE NO 673 宮崎と周辺の植物
コシダ Dicranopteris linearis (Burm.fil.) Underw.
小羊歯 ウラジロ科
撮影日 2012.2.8
撮影場所 宮崎市

  福島・新潟県以西、四国、九州~琉球、台湾、朝鮮南部~中国南部~インドシナにまで分布するという中型の常緑羊歯で、宮崎でも低山地にごく普通に見られ、ウラジロと並んで群生していることも多いので形状を比較しやすい。
 プラスチックが普及するまで各地にあった葉柄を編んでつくるシダ籠は、今や趣味の世界に残るだけとなり他に使い道も無さそうだが、以外にもこの全草を乾燥したものを煎じて服用すると利尿に効くという研究結果が出ているという。
画像1 道脇コンクリート壁の上部傾斜地で陽光を受けて茂った株 オオシダはウラジロのこと
画像2 葉柄の先端が2又し更にその先が2又をを繰り返しながら、
      2~4回分岐して左右に羽状葉を広げ、高さ1m近くまでなる。
      羽状葉は長さ4cmほどから先端部で40cm近くまで長短する。
撮影:(2012.2.8  宮崎市) 
     
画像3 (側面から見た)全体。葉柄に上下2段になって分岐、それぞれがまた2又して高さ40cmほど。撮影:(2012.2.9 宮崎市)  画像4 展開前の新葉だが分岐点に次の芽が見える。全体に毛があり、特に葉軸を包み込んだ毛は赤褐色。 撮影:(2005.2.20  宮崎市) 
画像5 羽状葉上面小羽片の一部。線形で長さは左右、上下とも不同で変化が大きく、長いのは9cmほどにもなる。撮影:(2012.2.9 宮崎市)  画像6 深裂した小羽片基部。小羽軸から出た遊離脈は又状に分岐し、それが更に分岐するが、縁には普通3本が届く。撮影:(2012.2.9  宮崎市) 
画像7 葉の下面はウラジロ同様に白っぽくて裂片は基部まで切れ込む。 撮影:(2012.2.9 宮崎市 ) 画像8 小羽片をよく見ると全体は青白色で、先端はややくぼむ。撮影:(2012.2.9  宮崎市)
     
画像9 小羽片の下面を爪で引っ掻くと、白く見える組織が壊れて表側の葉緑部に達する。
撮影:(2012.2.9  宮崎市)
  画像10 軸分岐部には葉状の副枝に挟まれた赤褐色の毛に覆われた芽がある。
撮影:(2012.2.9  宮崎市)
画像11 葉柄は赤褐色で艶があって堅い。ごく疎らに毛が残る。 撮影:(2012.2.8  宮崎市) 画像12 根茎は地中を横に長く這って途中から新葉を伸ばす。撮影:(2012.2.8 宮崎市) 
     
画像13 葉柄が伸びたばかりの先端の新葉を覆った赤褐色の毛。撮影:(2012.2.9 宮崎市)     画像14 2又を4回繰り返して展開した葉を仮面側から見た画像。撮影:(2012.2.9 宮崎市)  
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