FILE NO 523 宮崎と周辺の植物
クマイチゴ Rubus crataegifolius Bunge
熊苺 バラ科
撮影日 2005.5.29
撮影場所 田野町

 クマイチゴは、北海道から九州、朝鮮半島、中国東北部まで幅広く分布するようだが、 別にエゾノクマイチゴ(蝦夷の熊苺)という名前もあり、東北、北海道の山野で生い茂っている場合には、熊の出そうな場所に生えていて熊が食べそうなイチゴだという説も説得力があるように思われる。
 宮崎でもごく普通に見られるイチゴだが、背丈ほども伸びる頑丈な幹や枝葉は、水気の少ない堅いイチゴの魅力度合いからは敬遠したいイチゴの一つである。
画像1 茎は傾きながら上方に伸びて、刺の多い枝を四方に広げる。
画像2 花枝の先の葉腋や先端から花序を出す。撮影:画像8まで(2005.4.30小林市) 画像3 折り皺がついたような花弁5個の間は広い隙間があり、萼片が見える。
画像4 狭卵形の萼片は花の後で反り返る。
左は花が済んで果実の形になっている。
画像5 枝は赤紫色で、葉柄にも鋭い刺がある。
画像6 堅い茎には扁平で丈夫な刺が出る。 画像7 花柄、萼には軟毛が密生する。
画像8 葉は互生、広卵形で3〜5裂して不規則な掌状になる。葉形は変化の幅が広い。 画像9 果実のついた枝と果柄、萼と軟毛。
画像10 果実は集合果で直径1cmほど。
食べても甘みに乏しく水気も少ない。
画像11 良く見ると1つ1つの核果の先は尖っている。
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