FILE NO 180 宮崎と周辺の植物
クロガネモチ Ilex rotunda Thunb.
黒金 モチノキ科
撮影日 2017.10.31
撮影場所 宮崎市

 新潟県~福島県以西、琉球~台湾、中国まで分布するという雌雄異株の常緑高木、宮崎では普通に見られ、翌年の2~3月頃には落葉した樹に紅色の果実が密集してよく目立つ。
 クロガネモチのクロガネ(黒金)は画像15のように新枝や葉柄が暗紫色をしていることから、モチは樹皮から鳥もちが取れることからと言われる。
 宮崎では普通に「いもぐす」と呼ばれて公園等や街路樹として馴染みのある樹で、赤い果実はヒヨドリ等が好んで食べており、あちこちで若木が増える要因にもなっている。
画像1 海岸傍の林地の高さ5mほどの樹、葉間で赤く色づいた果実
 画像2 枝先の葉の間にぎっしりとついた赤い果実は青空をバックに
       見上げた方が緑葉に引き立てられてその鮮やかさが分かる。
撮影:(2017.10.31 宮崎市)
 
画像3 瑞々しい緑色の葉と暗紫色の小枝の間に隠れるように咲く花(雌花)は
      殆ど目立たないので、探すつもりでで見なければ目にすることは難しい。
撮影:(2017.6.3  宮崎市)
  
画像4 雄株に咲く雄花も雌花と同様に殆ど目立たない。僅かに赤っぽいが
       葉を分けるようにして初めて確認できる。 撮影:(2017.6.3  宮崎市)
  
画像5 雄花序。本年枝の葉腋に短い散形花序を出して数個の花を咲かせる。ガク片、花弁ともに4~6個。 撮影:(2017.6.3  宮崎市 ) 画像6 雄花。平開した花弁は差し渡し6ミリほどの大きさ、オシベ6、中心に退化した小さなメシベがある。
撮影:(2017.6.3  宮崎市)
 
画像7 雌花序。花序の柄は高さ約1cm、雌花が6個ついている。 花序の枝も花柄も暗紫色。
撮影:(2017.6.3  宮崎市)
 
画像8 雌花。中央には柱頭が子房の上に直接乗っている(花柱は無い).。退化した5個のオシベがその周囲に見える。撮影:(2017.6.8  宮崎市) 
画像9 葉は互生し両面とも無毛(植物体全体が無毛)で、両端が尖った楕円形。
     葉柄は長さ2cmほどで、暗紫色を帯びている。葉先は少し突き出て尖る。
撮影:(2017.11.1  宮崎市)
  
 
画像10 (葉の上面) 葉は革質で光沢があり手で触っても全く抵抗感が無く柔らかい感じがする。
撮影:(2017.11.1  宮崎市)
 
   画像11 (葉の下面) やや白っぽくて見えにくいが側脈が僅かに隆起している。
撮影:(2017.11.1  宮崎市)
 
画像12 葉の上面も見えにくいが側脈が僅かに隆起している。葉面は鮮やかな深緑色。
撮影:(2017.1111  宮崎市)
  画像13 新しく伸びた枝と葉柄は優しい暗紫色(これは薄い退紅色というべきか)をしている。
撮影:(2017.11.1  宮崎市)
 
 
画像14 赤く熟し始めた果実。今は緑の葉との対比で赤さが強調されている。果実は核果で直径5ミリほどの球形。 撮影:(2017.10.31 宮崎市)    画像15 熟した果実。果柄は長さ1cmほど、核果の中には長さ5ミリほどの餃子型の核が5~6個入っている。 撮影:(2010.1.1  宮崎市) 
 
画像16 樹皮は灰白色で白っぽく横の皮目がある。
古い枝も同様に白っぽい。
撮影:(2017.10..29  宮崎市)
 
  画像17 翌年の2月末、宮崎市内国道脇に植栽された街路樹の果実。殆ど落葉している。
撮影:(2012.2.28  宮崎市)
 
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