FILE NO 683 宮崎と周辺の植物
クルマシダ Asplenium wrightii Eaton ex Fook.
車羊歯 チャセンシダ科
撮影日 2013.1.12
撮影場所 宮崎市

  伊豆半島、東海地方以西四国、九州~琉球、台湾、朝鮮~中国、インドシナ辺りまで分布するという常緑性のシダで、宮崎では常緑林内を流れる谷周辺の傾斜地等で良く見られる。
 クルマシダは株から葉が車輪状に出るからで、この画像は株が未だ小さくて葉数が少ないので分かりにくいが、4~5枚出た葉の向きで特徴は感じられる。
 自生地は狭く薄暗い谷だが、特徴のある濃緑色ですっきりした形状の葉は、周囲に見える他のシダ類の葉と見た感じが違う。
画像1 傾斜地の株から伸びた長さ60cmほどの葉で葉柄部の長さ14~15cm、この株は見栄えしないが株はもっと大きくなる。
画像2 地表から立ち上がって中軸が大きく外側へ曲がって展開した葉。
撮影:(2013.1.12  宮崎市) 
画像3 葉の下面。左右均整の取れた羽辺が並び大きなソーラスが見える。
撮影:(2013.1.12 宮崎市) 
画像4 この羽片は長さ10cmほど、中軸の1/3辺りにつく右片が最長で上に従って短くなる。 厚くて艶がある。 撮影:(2013.1.12 宮崎市 ) 画像5 葉の先端部は徐々に狭くなって頂羽片の形にはならず、鋸歯は末端部までつく。
撮影:(2013.1.12  宮崎市)
 
 画像6 葉下面。葉の基部は上側がやや耳状に広がる。ソーラス(胞子嚢群)は、
         分岐する葉脈の分岐点の先につく。 羽片には短いながら明らかな柄がある。
撮影:(2013.1.12  宮崎市)
     
画像7 胞子嚢群(ソーラス)は太くて長さ7~8ミリ、スッポリと包膜に覆われている。葉柄裏(下)側は紫黒色。 撮影:(2012.1.12 宮崎市 ) 画像8 包膜が胞子嚢群の片側から剥がれて反対側に巻き縮み、胞子嚢が露出している。 
撮影:(2013.1.12  宮崎市)
画像9 羽片下面と中軸にはゴミ状の小さな鱗片がつく。大部分の葉柄と中軸の表(上)側は淡緑色、裏側は紫黒色をしている。 
撮影:(2013.1.12  宮崎市)
画像10 葉柄の鱗片。葉柄基部は表裏とも紫黒色、徐々に表側淡緑色部が広がって先端近くの中軸では表裏ともに緑色になる。
撮影:(2013.1.12 宮崎市) 
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